ランエボXファイナルエディションをもって生産終了
そして「最後のランエボ」となったランサーエボリューションXについて。まだ記憶に新しいクルマゆえ余計な説明は不要かと思うが、エボリューションXは、ギャランフォルティスをベースとするスポーツモデルとして2007年10月に発売された。
それまでのランエボ各世代は期間や台数を限定して販売されていたのに対し、エボリューションXは通常のカタログモデルになった。
雰囲気としてはカリカリのチューンドカーというよりも「上級グランドツアラー」といったニュアンスで、トランスミッションもオーソドックスな5MTのほかに6速DCT「Twin Clutch SST」を用意。中古車市場においても、6速DCT車の比率のほうが圧倒的に高くなっている。
で、そんなランエボXの現在の中古車相場は、全体としては100万~715万円と非常に上下に幅広く、流通量も全国で160台以上と、この種のクルマとしては豊富。
100万円台前半で探せるのはほとんどが走行10万kmを大きく超える多走行車で、100万円台後半の物件も、走行距離多めのものが大半となる。
もしも中庸をいくのであれば、つまり走行5万kmとか6万kmぐらいを目安に「まずまず悪くない感じの個体」を探すのであれば、200万円台の前半か半ば程度でも探せるのが、現在のランエボXの相場。
そういう意味では、「ランエボXの相場はさほど高騰してない」と評することができる。
だが2015年8月に1000台限定で発売された「ランサーエボリューションファイナルエディション」という、本当に最後の最後のランエボの、しかも好条件な中古車が欲しいとなると、その想定予算は一気に上昇するだろう。
具体的には、ファイナルディション全体の現在の相場が440万~715万円といったところであり、走行2万km前後の一般的な個体は500万円付近。
そして走行数千kmレベルの個体になると車両価格680万円を超えてくるというのが、ランサーエボリューション ファイナルディションの直近の相場状況だ。
700万円級のファイナルエディションを狙うのは、一部のディープなランエボファンまたは重度の三菱車愛好家に限られるだろう。
しかし200万円台半ばぐらいのエボリューションXや300万円前後のエボリューションIXは、決して「安い」とはいえないものの、本格スポーツセダンを買ううえでは「リーズナブル」とはいえる予算感。
本当はもうひと声ぐらい安いとありがたいのだが、それでも注目してみる価値はある選択肢だとはいえそうだ。
■ランサーエボリューション各世代の中古車相場
●エボI:中古車流通台数/なし、中古車相場/-
●エボII:中古車流通台数/数台レベル、中古車相場/230万円前後
●エボIII:中古車流通台数/数台レベル、中古車相場/220万~300万円
●エボIV:中古車流通台数/4台、中古車相場/140万~200万円
●エボV:中古車流通台数/7台、中古車相場/200万~350万円以上
●エボVI:中古車流通台数/11台、中古車相場/170万~300万円
●エボVIトミ・マキネン:中古車流通台数/4台、中古車相場/200万~660万円
●エボVII:中古車流通台数/17台、中古車相場/140万~450万円
●エボVIII:中古車流通台数/17台、中古車相場/140万~310万円
●エボVIII MR:中古車流通台数/11台、中古車相場/170万~350万円
●エボIX:中古車流通台数/13台、中古車相場/220万~450万円
●エボワゴン:中古車流通台数/7台、中古車相場/140万~200万円
●エボIX MR:中古車流通台数/4台、中古車相場/400万~500万円
●エボワゴンMR:中古車流通台数/3台、中古車相場/160万~210万円
●エボX:中古車流通台数/160台以上、中古車相場/100万~700万円
●エボXファイナルエディション:中古車流通台数/46台、中古車相場/440万~715万円
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