今のターボ車は燃費重視でおもしろくない?! 中古でどっかんターボを狙う!

R30型スカイラインターボRS/1983年2月登場

1983年2月、FJ20E型エンジンにターボを装着したFJ20ET型(190ps/23.0kgm)を搭載したスカイラインターボRSが登場
1983年2月、FJ20E型エンジンにターボを装着したFJ20ET型(190ps/23.0kgm)を搭載したスカイラインターボRSが登場

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 ということで「今買えるどっかんターボ車」を探してみると、まず考えられるのはR30型日産スカイライン2000ターボRSだろうか。

 1981年8月に登場したR30型スカイラインに1983年2月から追加された2000ターボRSは、FJ20E型DOHCエンジンにターボチャージャーを追加した「FJ20ET」を搭載。当時最強の190psをマークし、翌1984年2月にはインタークーラー付きで205psとしたターボC(2000ターボインタークーラーRS/RS-X)も追加された。

ターボRSのリアビュー。スカイライン伝統の丸型テールライトが特徴的だ
ターボRSのリアビュー。スカイライン伝統の丸型テールライトが特徴的だ
空冷式インタークーラーを装着した2000ターボインタークーラーRS/RS-X(通称ターボC)
空冷式インタークーラーを装着した2000ターボインタークーラーRS/RS-X(通称ターボC)

 3000rpmぐらいまではハッキリいってスカスカなのだが、最大トルクが発生する4800rpm(ターボCは4400rpm)が近づいてくるといきなり「どっかーん!」と力が炸裂するその様は、当時の男たちを魅了。

 中古車は現在、350万~500万円、あるいは「応談」となっている場合も多いが、150万~200万円ぐらいの個体もそれなりの数が流通している。

初代日産シーマ/1988年1月登場

1988年に投入されたY31型日産シーマ
1988年に投入されたY31型日産シーマ

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 そして1980年代末期におけるどっかんターボ界(?)のイメージリーダーといえばこのクルマ、Y31こと初代日産シーマの3L、V6ターボエンジン搭載グレードだ。

 3ナンバー専用の上級セダンとして1988年1月に発売となった初代シーマは当初、3L、V6自然吸気のVG30DE型エンジンを搭載するという線で開発が進んでいた。

 だが仮想ライバルを2代目トヨタソアラへと変更したことから「もっと強力なエンジン」が必要となり、最高出力255psのVG30DET型3L、V6ターボエンジンも採用することとなった。

シーマに搭載されたVG30DET型V6ターボエンジンは最高出力255psを発生
シーマに搭載されたVG30DET型V6ターボエンジンは最高出力255psを発生

 このVG30DET搭載グレードのリアサスペンションが沈み込み、前上がりの姿勢のままで突き進む豪快なフル加速が人々の度肝を抜いたわけだが、時代的に当然ながらこれも低回転域からじんわり効くタイプではなく、どっかんターボである。

 現在、ターボ搭載グレードの中古車もまだそれなりに多数流通していて、相場は70万~350万円といったところ。ビシッと整備したうえで、もう一度お尻をググッと下げながらフル加速してみたくなる一台だ。

ホンダシティターボII/1983年10月登場

1983年11月に発売されたシティターボII、通称ブルドッグ。1.2Lクラス初のインタークーラー付き直4ターボエンジンは110ps/16.3kgmを発生
1983年11月に発売されたシティターボII、通称ブルドッグ。1.2Lクラス初のインタークーラー付き直4ターボエンジンは110ps/16.3kgmを発生

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 そして1980年代の国産ホットハッチを代表するどっかんターボ車といえば、やはりホンダシティターボIIにとどめを刺すだろうか。

 トールボーイと呼ばれたスタイルを採用した初代シティがデビューしたのは1981年11月のこと。またたく間に人気モデルとなったシティだが、ターボモデルが追加されたのは翌1982年9月で、そして1983年10月には伝説のシティターボII(通称ブルドッグ)が追加された。

 最高出力100psのターボIに対して、インタークーラーを追加したターボIIは110ps。そしてエンジン回転数3000rpm以下の時にアクセルを全開にすると、10秒間だけターボの過給圧が10%アップする「スクランブルブースト」なる機能も装備された。

エンジン回転が4000rpm以下でスロットルを全開にした場合、過給圧を10秒間約10%もアップするスクランブル・ブーストを実現
エンジン回転が4000rpm以下でスロットルを全開にした場合、過給圧を10秒間約10%もアップするスクランブル・ブーストを実現

 いわゆるどっかんターボにおける負の特性を、逆に「魅力」へと転換させたその発想は斬新で、凶暴な加速感と強烈なトルクステアと闘いながら、まるで「じゃじゃ馬ならし」のようにクルマをねじ伏せていくおもしろさに、当時の若年層は大いにハマったものだ。

 そんなじゃじゃ馬こと初代シティターボIIはデザイン的にもオシャレさんであるため、ぜひ中古車として買いたいとも思うわけだが、ネックは流通量の少なさ。

 2020年12月中旬現在、確認できた限りでは初代シティターボIIの中古車は全国で2台のみ。それぞれのプライスは225万円と238万円だが、この希少名車(迷車?)に対してなら、それだけのカネを払っても悔いはない、ような気もする……。

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