エンジンオイルの管理は?
――ううむ、そうですか……。でもさすがに「オイル管理」はシビアに考えたほうがいいエンジンなんですよね?
芳賀社長 インテグラタイプRに限らず、ホンダ車はシリンダーとピストンリングの相性が良くないのか、全般的にエンジンオイル消費が激しい傾向があります。で、メーカークレーム的にピストンリングを交換したとしても、あまり変わらないんですよね(笑)。
しかしもちろん、構造の問題ではなく「オイル管理が悪かったから」という理由でオイル漏れを起こしている個体もあります。
――では、そういったオイル漏れを起こしていない個体を探すか、もしくは専門店でそこがしっかり直されている個体を探すという前提で、購入後のエンジンオイル管理はどんな感じでやればいいのですか?
芳賀社長 近年のクルマはどのメーカーであっても「エンジンオイルが減る」ということはほぼありませんが、インテグラタイプRのエンジンオイルは「絶対に減る」という認識を、まずは持ってください。そのうえで、減ったら継ぎ足すのではなく、走行3000kmから5000kmごとを目安に「交換」を行ってください。
しかしDC2ぐらいの世代でしたら、お近くのカー用品店などでもオイル交換は簡単にできますので、そこ(早めのオイル交換)だけとりあえずしっかりやっていただければ、ある意味十分だと言えます。
――それで十分なんですか! インテRのエンジンって、想像以上に頑丈なんですね?
芳賀社長 実はそうなんですよ。
買ってはいけないインテRの中古車とは?
――ということは、世の中には良いモノからイマイチなモノまで、いろいろな中古車がありますが、「これだけはやめとけ! 手を出すな(=買ってはいけない)!」みたいなヤバい中古車って、インテグラタイプRの場合はあんまりないんですかね?
芳賀社長 うーん。例えば修復歴があったとしても、ボディアライメントまで含めてしっかりキッチリ直っている個体であれば、ぜんぜん問題ないと思います。
あとは「音とにおいの診断」が重要になるのですが、例えばエンジンルームから発生する「カタカタカタカタッ!」という音は、タペットクリアランスによる音なのか、それともパワステポンプの不良による音なのかは、一般の方にはなかなか判別しづらいと思います。そのため、そういった部分の診断がしっかりできる専門店を探すのが、とりあえずは重要になるでしょうね。
――足まわり等々については?
芳賀社長 足まわりのゴムブッシュは「傷んでいる」と思ったほうがいいでしょう。あとはエンジンマウントも、今まで1回も交換していない車両ではほぼ必ず傷んでいますね。
弊社では、これら緩衝材が完全にダメになっている場合は当然交換してから販売しますが、そうでない場合は、納車前にお客様のご意向、ご要望を確認しながら、替える・替えないを決めています。
まあエンジンオーバーホールもそうですが、こういったゴムブッシュもリフレッシュしてあげると効果はてきめんですので、できればやられたほうがいいでしょうね。
インテRの部品供給はどうなっている?
――部品はまだ出るんですか?
芳賀社長 ゴムブッシュに関してはホンダ純正部品がまだまだ普通に出ますし、社外品も豊富です。しかしその他の部品は多くが廃番になってしまいましたね。そのため、不具合箇所についてはアッセンブリー交換ではなく、最近は現物を分解修理または加工して再利用するケースが増えています。
――しかしオルタネーターなんかはたぶん、リビルト品がたくさんあるんでしょうね。
芳賀社長 おっしゃるとおりです。
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