中古車といったら時間が経つほどに価格が下がるものなのだが、価格が上がっている中古車たちがいる。
今回はそんな中古車を中古車事情に詳しい伊達軍曹がピックアップ、価格上昇の理由を分析する。ぜひ中古車価格の上限に注目してほしい。新車の頃より高くなっているものすらあるぞ。
※本稿は2021年1月のものです。中古在庫数はベストカー編集部調べ。1月29日現在のものです
文/伊達軍曹 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年3月10日号
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■日産 フィガロ(1991~1992/中古車在庫:13台)
日産が1980年代後半にスタートさせた「パイクカーシリーズ」の第3弾として1991年に登場した、クラシカルな内外装の4座オープンカー。
往年の輸入車にインスパイアはされているが、決してパチモノではないその唯一無二なデザインとたたずまいは、日本国内のみならず、英国を中心とする海外でもバカ受け。
その結果、販売終了から約30年がたった今も中古車相場はおおむね130万~230万円。なかには400万円以上となる低走行物件も。
●68万~438万円
■日産 パオ(1989~1991/中古車在庫:53台)
日産パイクカーシリーズの第2弾として1989年に登場。
どことなくシトロエン2CVやルノー4などを思わせるデザインだったが、決して「単なる模倣」ではなかったことで人々の心をつかみ、わずか3カ月で5万1657台を受注。
そして30年以上がたった今、当時を知るおじさんたちだけでなく、「何これ? カワイイ!」と新鮮に感じる若年女性などからも人気が高まり、レストア済み車両または程度良好な車両は100万~180万円ほどが相場に。
●19万~178万円
■スバル R1(2005~2010/中古車在庫:138)
「スバル360」へのオマージュといえる内外装に、贅沢な直4エンジンと四輪独立懸架を組み合わせて2005年に登場。
だが「スペース効率が最優先!」という軽自動車カルチャーのなかで販売は苦戦し、一部のスバリスト以外にはウケないまま販売を終了。
しかし、特異なれど美しい造形と本格的な諸性能は一部マニア層の心をとらえ続けており、良質かつ低走行な物件は80万~150万円をキープ。そして昨今、さらにじりじりと上げてきている。
●2万~149万円
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