■SUVは頭打ちに。クーペのシェア上昇も見逃せない!
続いて、中古車購入までどのくらいの期間検討したかという問いには、平均42.7日という結果が出た。コロナ禍が厳しかった2021年はこの期間が40.4日と短かったのだが、2.3日伸びたことになる。この間の購入者の動きだが、問い合わせした店舗数は平均1.3店舗、利用したメディアは「雑誌」が22.0%、「インターネット」が30.7%で大きな割合を占めた。
なお購入を検討したが1年以内に購入しなかった人も一定数おり、その理由では「お目当てのクルマが見つからない・見つからなかったから」という理由が37.5%(前年から2.7%アップ)でもっとも多かった。タマ数が減った中古車市場の実態を映す数字かもしれない。
ボディタイプごとの状況をみてみよう。人気ジャンルである「軽自動車」は前年から0.4%減少したものの、2022年も36.7%と大きなシェアを占めた。意外だったのは「クロカン/SUV」で、2017年以降増加傾向にあったが、2022年は頭打ちの10.1%となった(2021年は10.6%)。
代わって伸びたのがミニバンで、2021年の15.3%に対し19.1%と数字を伸ばしている。2022年にはノア/ヴォクシー、ステップワゴン、セレナというミドルクラスミニバンの3巨頭がそろってフルチェンジしたため、その下取り車としてミニバンが多く市場に出たと思われる。リクルートではコロナ禍で敬遠されていた多人数乗車が再び見直されつつあるかもしれないとも分析している。
地味な動きだが、クーペのシェアが伸びている点も見逃せない。2016年のシェアでは1.7%だったものがじわじわと数字を伸ばし、2022年は3%にまで達した。20歳代に限ってみると5.9%という高シェアだ。ZやGR86/BRZのデビューによって、若者にスポーツカーのかっこよさが見直されているのだとしたらうれしい流れだ。
パワートレインの動きを見ておこう。直近で購入した中古車のエンジンタイプを見てみると、「ガソリンエンジン」が70.5%で依然高い割合を示す。とはいえその割合は年々減っていて、代わりにハイブリッドがシェアを伸ばしてきた。EVも1.4%と現在のシェアは小さいが、燃料費高騰などをうけて伸びていくだろう。ディーゼルエンジンのシェアも高まっており、優れた経済性に注目している人は多そうだ。
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