40代以上のクルマ好きのおじさん世代にとって、三菱といえば、ラリーやWRCという印象が強いはずだ。
今でも多くの三菱ファンには、ランサーエボリューションがWRCを席捲した当時の記憶が脳裏に焼き付いているのはないだろうか。
しかし、ランエボ前夜に、三菱WRCの基礎を築いたギャランの“Victory Runner 4WD”こと、VR-4のことを覚えている人はどれだけいるのだろうか?
ギャランVR-4は、1987年10月、6代目ギャランに設定されたモデルで、当時最強の直列4気筒ターボエンジンに、ハイテク技術を結集した4WDシステムを搭載して、大人気となった。
また、WRCのトップカテゴリーがグループAへ移行した時期と重なったこともあり、競技ベース車としても用意され、WRCでは篠塚健次郎選手によるWRC日本人初優勝を含む6度の優勝を獲得している。
ギャランVR-4としては、280ps(ATは250ps)の2.5L、V6ターボエンジンや先進装備のAYCやASCが搭載された8代目ギャランVR-4(1996年~2002年)もよく知られているが、今回はラリーの印象が強い、6代目ギャランVR-4を取り上げてみた。
はたして6代目ギャランVR-4は今、いくらで買えるのか? 中古車事情に詳しい萩原文博氏が解説する。
文/萩原文博
写真/ベストカーWeb編集部 三菱
【画像ギャラリー】ハイパワー4WDマシン、ギャランVR-4を写真でチェック!
ラリージャパンが11月に開催!
2020年11月19~22日、日本で10年ぶりに北海道から東海地方(愛知県、岐阜県)へと舞台を移してラリージャパンが開催される予定。
コロナ禍で今後の予定はどうなるかわからないが、今のところ変更はないとのこと。今後は、WRC熱が盛り上がっていくと期待している。
現在、国産メーカーではトヨタ1社がヤリスでWRCに参戦しているが、昭和から平成にかけては、日産、マツダ、三菱、スバルと多くの国産自動車メーカーがWRCに参戦し、輝かしい結果を残してきた。
国産車がWRCで結果を残したというとトヨタセリカ、スバルインプレッサWRX、そして三菱ランサーエボリューションが思い浮かぶはず。
特に1990年代に圧倒的な強さを発揮したインプレッサとランサーは改造範囲の狭いグループA規定を見据えて生産されたモデルであり、搭載されたエンジンがスバルはレガシィ、三菱はギャランVR-4によって鍛えられたのは間違いない。なかでもギャランVR-4は6度も優勝を飾るなど輝かしい結果を残している。
ギャランVR-4はラリーで活躍した6代目ギャラン以外にも、1996年~2002年まで販売された8代目ギャランVR-4がラインナップしていた。
280ps(ATは260ps)の2.5L、V6を搭載し、AYCやASCなど当時の先進技術を投入したモデルだったが、6代目ほどの人気を得ることができず、VR-4は2002年に販売終了。そして2005年12月、ギャランシリーズは、36年におよぶ日本国内の販売を終了することになった。
今回は、ラリーのイメージが強い6代目ギャランVR-4にスポットを当て、今、中古車で手に入れることはできるのか、現在の状況を調べてみた。
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