ハコスカ ケンメリ ジャパン…GT-Rじゃないのに1000万円以上もするスカGの真実

ハコスカ ケンメリ ジャパン…GT-Rじゃないのに1000万円以上もするスカGの真実

 ハコスカGT-Rこと、KPGC10型スカイライン2ドアハードトップのGT-Rの価格は今や3000万円オーバー。KPGC110型のケンメリGT-Rは4000万円オーバーとも言われる。つい十数年前は1000万円以下だったような記憶があるが、もはや夢のまた夢、手が届かない存在になってしまった。

 ではGTやGT-XなどGT-Rじゃない普通のハコスカやケンメリ、ジャパンがあるじゃないか。これだったら買えるんじゃないか……と、調べて見たら、な~んと1000万円オーバーがザラ。これはどういうことだ? さっそく、中古車事情に詳しい伊達軍曹が専門店に徹底調査!

文/伊達軍曹
写真/伊達軍曹 RED MEGAPHONE

【画像ギャラリー】写真全39枚!1000万円オーバーの旧車スカイラインをじっくり見る


旧車専門店に徹底取材!

東京都練馬区にショップを構えるRED MEGAPHONEさんに取材した
東京都練馬区にショップを構えるRED MEGAPHONEさんに取材した
店内。ハコスカやケンメリなどの旧車をはじめ、スカイラインやフェアレディZ、バイクを専門に取り扱っている
店内。ハコスカやケンメリなどの旧車をはじめ、スカイラインやフェアレディZ、バイクを専門に取り扱っている

RED MEGAPHONEのホームページはこちら!

 いわゆるハコスカやケンメリのGT-Rの相場がウン千万というのは、買う買わない(買える買えない?)は別として、話の理屈はよくわかる。そもそもの数がきわめて希少で、それでいて人気が高いゆえに、市場経済のメカニズムとして相場は必然的に上がらざるを得ないのだ。

 しかし「GT-R」ではない普通のハコスカやケンメリでも、近ごろは1000万円を大きく超える販売物件が増加している。……ちょっと前までは(失礼ながら)大した値段は付いていなかった箱スカのGTやケンメリのGT-Xなどに今、何が起こっているのか?

 まさに1000万円超の「GT-Rじゃないハコスカとケンメリ」を販売している東京都練馬区の車&バイク旧車専門店「RED MEGAPHONE(レッドメガフォン)」のショップマネージャー、今井 努さんに詳しい話を聞いた。

――ということで今井さん、本日はよろしくお願いいたします。

今井さん こちらこそ!

――貴社にお邪魔する前は、失礼ながら「なんでGT-Rじゃないスカイラインが1200万円もするんだよ!」と思っていましたが、現車を見ると納得ですね。50年前のクルマをここまでビシッとフルレストアするとなれば、そりゃ売価は1200万円ぐらいにはなりますよね……。

今井さん ご理解いただき恐縮です。例えばこの1971年式の箱スカGT 2ドアで言いますと、ここでは書ききれないぐらいのフルレストアを施して(詳しくはHPをご覧ください)、エンジンは3LにチューンしたL28に換装して、そして普段づかいもしていただけるぐらいの状態にまで仕上げています。その原価や手間から考えますと、どうしてもこのぐらいの価格にはなってしまうんですよね。

――私も中古車記者生活25年ですので、そのあたりの事情はわかるつもりです。了解であります。で、そのうえでのご質問ですが、「GT-RじゃないスカG」ってそこまで人気があるものなんですか? つまり、1000万円超でも売れるんですか?

今井さん そうですね、需要は確実にあります。

――そうなんですか!

今井さん はい。その理由として、まずひとつは「値段」というのがあります。

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