商用バンのエース車種、ハイエースの新型への切り替え情報が、まったく流れてこない。
「次期ハイエースらしい開発情報が」ということで裏取りに動いたら海外仕様だったりマイチェンだったりで、肝心の日本仕様のハイエースのフルモデルチェンジについての情報はなしのつぶて。
基本設計の古さ(それにともなう衝突安全性能≒乗員保護の弱さ)や、商用車全般のモデルサイクル、電動化への要請(遅くとも2030年頃までにハイブリッド化しなければ新車販売が難しくなる)などを考えると、そろそろ新型車の開発が進んでいないといけないはずだが…。
本稿では現行型ハイエースの販売状況と、次期型ハイエースの噂話について、販売店を回って最新情報をつかんでくる流通ジャーナリストの遠藤徹氏に伺った。
文/遠藤徹 写真/TOYOTA、ベストカー編集部
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■現行モデルは16年半以上経過するも販売推移は絶好調
一時期、トヨタの小型キャブオーバーバン&ワゴンである「ハイエース」の新型が登場するという噂があったが、それは海外バージョンのことで(2019年2月にフィリピンで発表)、日本国内は引き続き従来モデルが販売されている。
ハイエースの日本現行モデルの登場は2004年8月24日であるから、すでに発売から16年半以上が経過している。この間にやや大きめな変更は、2010年と2020年にマイナーチェンジや一部改良しただけ。
トヨタ販売店に取材したところ、今の時点で、ハイエースについてのフルモデルチェンジ、マイナーチェンジなど世代交代するといった新型車情報は、まったく流れていない。
さてハイエースだが、上記のように現行型発売からかなり時間がたっているにも関わらず、最近まで絶好調の販売推移であることが伺える。
今年1~2月の登録台数は小型貨物車(バン+コミュ―ター)が2カ月合計で1万1607台、前年同期比31.5%増、月平均5804台。ワゴンのほうは合計1317台、前年比10.3%増、月平均659台と、ともに好調に推移している。
商品性の高さによる圧倒的な人気がその理由であるが、2020年5月からは、ネッツ店専売の「レジアスエース」と統合、「ハイエース」そのものも従来のトヨペット店専売からトヨタ全系列店扱いとし、セールスパワーが倍増したことも売れ行き増の大きな要因として上げられる。
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