2022年7月、新型(16代目)クラウンが世界初公開された。2022年秋に発売予定のクラウンクロスオーバー含む4車種、そしてグローバル展開が発表され、大きな話題となった。
そこで、本稿では新型クラウン発表によって、中古車市場はどのように動いたのか、解説。今回は13代目、14代目、15代目に対象をしぼり、クラウン中古車市場の変動をレポートする。
文/萩原文博、写真/TOYOTA
【画像ギャラリー】中古車の流通台数減少中!! 13/14/15代目クラウンをギャラリーでチェック(17枚)画像ギャラリー新型クラウン発表!! 15代目クラウンの中古車相場の変化はいかに
2022年7月19日、新型クラウンがワールドプレミアされた。これまでクラウンは、日本国内専売モデルというイメージが強かったが、新型クラウンはグローバルモデルとなることが発表されたのだ。このクラウンのグローバルモデル化でも驚いたが、さらに驚いたのが、発表されたのが4モデルもあったことだ。
ベストカーwebでもスクープ画像などで紹介していたクロスオーバーに加えて、スポーツ、セダン、エステートの4モデルを発表。先陣を切って2022年秋に発売される予定のクロスオーバーの駆動方式は前輪駆動(FF)を採用するなどサプライズだらけだった。
ニューモデルのクラウンは単独モデルではなく、ファミリー化するわけだが、これだけコンセプトが変更されると旧型をはじめとした従来型クラウンの中古車相場に変動があるはず。
そこで、ここでは旧型だけでなく、14代目そして13代目クラウンの中古車事情をチェックした。一体どのような動きとなっているのだろか。
15代目の旧型クラウンは、2018年6月に登場。インストルメントパネルを変更する一部改良は行われたが、登場から4年で大幅なマイナーチェンジを行うことなく、新型へとスイッチすることとなった。
旧型クラウンは、TNGAに基づくプラッドフォームを採用。ボディの高剛性化や低重心化を実現し、意のままのハンドリングとフラットな乗り心地を実現しているのが特徴だ。
外観デザインも欧州車で流行している、6ライトウィンドウを採用したスポーティなデザインを採用した。従来のクラウンの特徴だったエンブレムを貼った骨太のCピラーを廃止し、ファストバックのような流麗なデザインとなっている。
また、初代コネクティッドカーとして、T-Connectサービスを提供。一部改良で、体調急変などドライバーの無操作状態が継続している場合、徐々に車両を減速させ自車線内に停車。早期救命救急をサポートする「ドライバー異常時対応システム」など機能を追加した最新の「トヨタセーフティセンス」を搭載している。
この一部改良で大きく変更したのが、インストルメントパネル。8インチと7インチのディスプレイを連携させた新開発のダブルティスプレイを廃止し、12.3インチのワイドディスプレイを採用しインストルメントパネルに変更されている。
搭載されているパワートレインは、2.5L直4ガソリンエンジン+モーターを組み合わせたハイブリッドシステムをはじめ、2L直4ガソリンターボエンジン+8速ATそして、トヨタブランド初搭載となった3.5L V6エンジン+モーターそして10速のトランスミッションを組み合わせたマルチステージハイブリッドシステムの3種類を用意。
駆動方式は2WD(FR)を中心に2.5ハイブリッド車にのみ4WDを用意。また3種類のパワートレインには標準モデル、走りに磨きを掛けたRSそして豪華仕様のGーエグゼクティブがそれぞれ設定されている。
運転支援システムは、歩行者検知(昼間・夜間)・自転車運転者検知(昼間)を行い衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」をはじめ、前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援し、ドライバーの負担を軽減する予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備する。
現在、旧型クラウンの中古車は、約498台流通していて、平均価格は約420.8万円。中古車の価格帯は約280万~約830万円となっている。新型クラウン発表前の2022年3月当時、旧型クラウンの中古車は約980台流通していて、平均価格は約402.4万円だったので、早くも値上がり傾向となっている。
中古車のグレード構成では、2.5ハイブリッド車が中心でRS系が多くなっている。RS系のモデルで値上がりを示す中、流通台数は少なめの2Lターボエンジンを搭載したRS系が高値をキープしている。パワフルな2Lターボエンジンを搭載したRSアドバンスは稀少価値が高い。
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