クルマの所有者が毎年納める自動車税(軽自動車は軽自動車税)。排気量によって税額が決まっているが、この自動車税は新車登録後、13年を経過すると税額負担が重くなる。しかし、クルマは長く使ってあげるのが環境に優しい場合もあるのに……理不尽さを紐解く!!
※本稿は2022年12月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/AdobeStock、ベストカー編集部 ほか
初出/ベストカー2023年1月26日号
■長く乗ったほうがエコな場合だってあるのに…
ガソリンエンジンの乗用車は初回登録から13年、ディーゼルは11年を経過すると、自動車税が約15%値上げされる(ハイブリッドを除く)。
軽自動車税は、年額7200円が1万2900円に増えるから1.8倍の大幅増税だ。自動車重量税は、初回登録から13年、さらに18年と2段階で増税する。
増税の理由は、二酸化炭素の排出抑制などの環境対応だ。環境負荷の大きな車種は、増税して新車に乗り換えさせる狙いがある。
しかし走行距離が少ない場合なら、クルマが古くても二酸化炭素や排出ガスの発生は抑えられる。
これを新車に乗り換えるほうが、環境負荷が増える場合もある。車両は開発、生産、流通の各過程で、資源を消費して二酸化炭素を排出するからだ。
そして公共の交通機関が未発達な地域では、年金で生活する高齢者が、古い軽自動車などを使って買い物や通院をしている。
新型コロナウイルスの影響で所得が減り、新車の購入を諦めた人もいる。新車の納期遅延で、今使っている古い車両の車検を通した人もいるだろう。
このような困っている人たちから、多額の税金を巻き上げている。
■新車を売りたいから? 自動車工業会はなぜダンマリなのか
税金の値下げを訴える自動車工業会が、13年を超えた車両の増税には黙っている。この業界擁護から脱却して、増税撤廃へと動くべきだ。
【画像ギャラリー】納税額一覧も掲載! 大事に長く乗ると税金を増やされる理不尽を時短解説!!(5枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方紐解く と書いてありますが、全然紐解いてくれていません。
トータル的な環境負荷軽減より、産業助成ということでしょう。
これをもっと裏付けを取って説明してほしいものです。
私の所有するセレナは今年で13年目になります!
13年は早すぎる。
最近の車なら13年程度なら使い方にもよるけどまだピンピンしているよ。
20年くらいで増税ならまだ理解出来る。
むしろヨーロッパの方が中途半端に古い車に対しては厳しい。フランスだと規制クリアできない年式の車は市街地に入れないし、ドイツでも優遇されるのは歴史的価値のあるクラシックカーだけ。 カスタムもできないしカーナビ一つ付けても優遇から外されるから完全に純正オリジナル無改造をキープする必要がある。 それ考えたらちょっと税金が上がる程度で済む日本は温情的では?
日本で暮らしているのは我々のような車好き人種だけではない、むしろ我々はマイノリティだからですね。
メディアの力で車に感心あって適切に維持できる人種が社会の大多数になれば、伸ばすことも出来るでしょう。