数多くの中古車が流通している昨今。今回は、「販売終了から20年以上かつ走行距離10万km以上」という条件で、新車時価格を超えるビンテージモデルを探してみた。どのぐらいの価格になっているだろうか?
文/萩原文博、写真/TOYOTA、NISSAN、HONDA、Adobe Stock
■走行距離10万km以上にもかかわらず新車価格超えの中古車あり!
クルマに限らず、一般的なモノの価値は新品(新車)のときが最も高く、時間の経過ともに価値は下がっていく。そしてクルマや時計など一部の趣向品は、一定の時間が経つとビンテージと呼ばれて、再び価値が高くなるのだ。
大手の中古車検索サイトでは現在、50万台以上の中古車が流通している。そのなかに、年式も進んでいて、走行距離は10万kmを超えているにもかかわらず、新車時価格を超えるプライスを付けたクルマが数多くある。
今回はこういった車種をピックアップし、年式、走行距離の進んだ中古車にもかかわらず、新車時価格を超えるビンテージモデルとなるのかを検証してみた。
まず販売終了から20年以上が経過した、走行距離10万kmを超える中古車で、新車時価格を超えるプライスを付けている車種を調べてみた。
■筆者によるセレクト! 新車価格以上のビンテージモデル 3選
まずピックアップしたのは、1980年〜1990年まで販売されたトヨタランドクルーザー60。最新モデルであるランドクルーザー300のルーツと呼べるモデルで、ステーションワゴンライクなスタイルが特徴だ。
ランドクルーザー60の新車時価格は約195.9万〜約334.1万円だったが、現在の中古車相場は、約170万〜約539.8万円。走行距離10万km以上で、334.1万円以上のクルマも60台以上も流通している。
続いてピックアップしたのは、1989年に販売されたパイクカーの日産パオ。初代マーチをベースにレトロな内外装を採用したモデルで、旅行やサファリの冒険気分を味わえるというのがコンセプトだった。
パオの新車時価格は138.5万〜154万円。現在のパオの中古車相場は約39万〜約340万円。走行距離10万km以上で、154万円以上というパオの中古車は全流通台数の約4分の1となっている。
そして、1991年〜1996年まで販売された軽オープンカーのホンダビート。最高出力64ps、最大トルク60Nmを発生する直列3気筒SOHCエンジンを運転席後方に搭載するミッドシップレイアウトを採用したモデルだ。
ビートの新車時価格は138.8万〜145万円。現在の中古車相場は約39.8万〜約348万円となっている。走行距離10万km以上で、145万円以上のクルマも約11台流通している。
SUVのランドクルーザー60、コンパクトカーのパオ、オープンカーのビートとボディタイプは様々だが、年式、走行距離が進んでいるにも関わらず新車時価格以上のプライスを付けた中古車は、結構流通していることがわかった。
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