海外で販売されている原付二種クラスの電動バイク「CUV e:」が大阪モーターサイクルショーで日本初公開された。一般的な原付一種クラスのEVよりパワフルで、航続距離なども実用的だ。
文/沼尾宏明
ホンダ国内の一般向けEV第2弾、8.2PSを発生し、登坂性能も十分
「CUV e:」は、国内モデルとしては2023年8月に発売されたEM1e:に続く個人向けEVの第2弾。ジャパンモビリティショー2023で公開された「SC e: コンセプト」の市販版で、大阪MCショーでジャパンプレミアとして披露された。
交換式バッテリーのホンダモバイルパワーパックe:を2個搭載する原付二種クラスのEVと発表され、日本発売予定も同時に発表された。2025年6月20日(金)、価格は52万8000円となる。
諸元によればモーターは定格出力4.2kW、最高出力は8.2PSを発生。原付一種クラスのEM1 e:が定格出力0.58kW、最高出力2.3PSなのに対し、断然パワフルだ。原付一種のEVは上り坂が苦手だが、CUV e:はライダーと30kgの荷物を積んだ状態で、停止状態から13度の坂道を越える登坂性能を実現。最高速度は83km/hをマークする。
航続距離は70km (WMTC モード 欧州仕様)を確保。充電時間は 0~100%で6時間、0~75%で3時間という。
メーターはホンダ最大の7インチ、スマホ連携でナビも表示できる
海外版では、7インチ液晶メーターを採用する上級グレードのHonda RoadSync Duoモデルと、5インチ液晶の標準グレードが設定されているが、国内導入されるのは上級グレード。7インチの大型メーターはゴールドウイングと並んでホンダ最大だ。
スマホとブルートゥース接続でき、ナビをメーターに表示可能。天気予報や近くの充電ステーションに関する情報を映し出し、音楽再生やハンズフリー通話などを左手元のスイッチで操作できる。
ライディングモードは3種類で「スタンダード」「スポーツ」「ECON」から選べる。スマートキーやフロントのグローブボックス、コンビニフックなど実用性にも抜かりがない。
EVとしては実用性高し、電動版の「カブ」になれるか!?
CUV e:は「カブイー」と読んでしまいそうだが、正式名称は「シーユーヴィーイー」。1994年に発売された日本限定の「CUV ES」(Clean Urban Vehicle Electric Scooter)が車名の由来となっている。とはいえ、EVの中では抜群に実用性が高く、電動版のスーパーカブをイメージしているのかもしれない。
ホンダからは大阪ショー開催と同時に本機の発売情報もリリース。発売日は2025年6月20日(金)となり、価格は52万8000円だ。価格設定は同クラスの中ではロードスポーツ「CB125R」と同じで、スクーターとしてはやや高額ながら、EVならではのランニングコストの安さや手軽さで普及を期待したいところ。年間販売台数は700台が予定されている。
また、充電済みのホンダモバイルパワーパックeを交換できる「ガチャコステーション」の拡充にも期待。3月21日現在、全国に57か所設置されているが、ステーションがより増えれば、EVの泣き所である航続距離の問題も解消される。
CUV e:(2025)主要諸元
・全長×全幅×全高:1970×675×1100mm
・ホイールベース:1310mm
・シート高:766mm
・車両重量:120kg
・原動機:DCブラシレスモーター
・定格出力:0.98kW(原付二種分類)
・最高出力:8.2PS/3500rpm
・最大トルク:2.2kg-m/2300rpm
・航続距離:80.7km
・ブレーキ:F=ディスク、R=ドラム
・タイヤ:F=100/90-12、R=100/90-12
・価格:52万8000円
詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/motorcycle/449261/
ホンダ「CUV e:」を日本初公開!6/20に52万8000円で発売 110ccクラスのパワフルな走り&70km航続の実用性に注目【モーターサイクルショー2025】【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/449261/449269/
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