UX300eはレクサス初のEVながら、完成度は抜群に高い
同じく補助金が上限いっぱいの80万円となっているのが、レクサスUX300e。車両本体価格は580万円~635万円となっている。
UX300eのボディサイズは全長4,495mm×全幅1,840mm×全高1,540mm。車両重量は1800kgで、搭載するリチウムイオンバッテリーの総電力量は54.4kWh。搭載するモーターは最高出力203ps、最大トルク300Nmを発生し、WLTCモードでは367km走行可能となっている。
UX300eのインテリアは、ガソリン車とUXとほとんど変わらない仕様となっているのが特徴。アクセルやブレーキペダルによる操作も、ガソリン車から乗り換えたユーザーが違和感を感じないように細やかな制御を行っている。エンジン音がしないだけで、乗っているフィーリングがガソリン車のUXと変わらない。
500万円台でメルセデス・ベンツの最新EVが手に入るのが驚き
そして、2021年4月に販売開始以降、大人気となっているEVがメルセデス・ベンツEQAだ。EQA250の車両本体価格は640万円で給電機能をもたないため、補助金は60万円とアリアやレクサスUXより低くなるが、580万円でプレミアムブランドであるメルセデス・ベンツの最新EVが手に入るのだ。
EQA250のボディサイズは全長4,465mm×全幅1,835mm×全高1,625mm。車両重量は1990kg。搭載するリチウムイオンバッテリーの総電力量は66.5kWh。搭載するモーターは最高出力190ps、最大トルク370Nmを発生し、WLTCモードでは410km走行可能となっている。
EQAのインテリアは、AクラスやGLAといったFFのアーキテクチャーを採用したモデルと同じデザインを採用し、エアコンなどの操作方法も同じ。レクサスUX同様にほかのメルセデス・ベンツから乗り換えても戸惑うことはない。
EQAは航続距離を伸ばすために、大型の高電圧バッテリーを採用するだけではなく、効率的な回生制御を採用。ステアリングに装備されたパドルによって、回生ブレーキの強度は5段階の手動設定が可能となっている。
メルセデス・ベンツの第2世代EVとなるEQAはモーター駆動らしさを前面に出した圧倒的なパフォーマンスではなく、ガソリン車と同じような加速フィーリングを繊細な制御によって実現。
通常のモードではアクセルを踏むと、背中がシートに貼り付けられるようなモーター独特の加速性能は影を潜めて、ガソリン車のような自分の体に染み付いた加速フィールを実現しているのが特徴だ。
アリアにはまだ試乗したことはないが、レクサスUX300e、メルセデス・ベンツEQAに乗ったが、これらは個人的にEV2.0と思っている。それは初期のEVのようなガソリン車との差別化を前面に出すのではなく、ガソリン車から乗り換えるユーザーがスムーズに乗れるようにパワートレインやインテリアの操作系を揃えているのである。
これは、すでにEVは特別な乗り物ではないというメーカーのメッセージとも取れる。そう思うと、スイッチ類を廃したアリアのインテリアはこのトレンドからは外れているように感じてしまう。
補助金を利用すると500万円台で手に入るEV3モデルだが、EVの場合何と言っても急速充電器のインフラの設備は欠かせない。この点については日産が一日の長があると言いたいところだが、大容量化したバッテリーを搭載したEVでは、大容量の急速充電池の設置が必要となる。
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