クルマに対して求めるものは人それぞれだが、速さや運動性能もそのひとつ。ただ、複数台所有する場合はともかく、1台ですべてをこなす人なら日常での使い勝手も外せない要件だ。ここでは、そんなワガママに応え、なおかつ100万円台で中古車を狙えるクルマたちを厳選して紹介する。
文/木内一行、写真/トヨタ、日産、ホンダ、三菱、CarsWp.com
【画像ギャラリー】100万円台で爆速実用車を手に入れる!(20枚)画像ギャラリー■斬新なルックスだけじゃなくメカニズムにも注目「日産・ジューク」
コンパクトスポーツの俊敏さとSUVの力強さを合わせ持つ、新しいジャンルのクルマとして開発されたジューク。
コンセプトカー譲りの斬新なデザインが特徴であり一番の魅力だが、デビュー翌年に追加された16GTは走りで存在感をアピールするスポーティグレードだ。
その核となっているのがエンジンで、1.5リッター自然吸気に代えて1.6リッターターボを搭載。吸排気に備えた可変バルブタイミング機構と小型高効率ターボを組み合わせたこのMR16DDTは、190ps /24.5kg-mを発揮し、高回転まで続くパワーと力強いトルク、優れた燃費性能を実現する。
駆動方式はFFの他に「ALL MODE 4×4-i」を設定。
この4WDは、運転操作や走行状態に応じて後輪に最適な駆動力を配分しつつ、後輪左右の自在なトルク配分も可能とした先進の4WDシステム。これにより、ハイパワーをロスなく路面に伝え、意のままのライントレースを可能にしたのだ。
中古車市場を見てみると、16GT系はジューク全体のなかの約1割しかない。 しかし、4WDはそのなかの80%ほどを占めており、物件数はそれなりにある。また、走行距離や状態にもよるが、下は50万円程度からあるので狙いやすいはず。
【画像ギャラリー】100万円台で爆速実用車を手に入れる!(20枚)画像ギャラリー■国産車では数少ないV8搭載の高級スポーティセダン「日産・フーガ(初代)」
伝統あるセドリック/グロリアの後継として登場したフーガ。
そう聞けば格調高いフォーマルな雰囲気をイメージするが「高級スポーティセダン」と銘打ってデビューしたこともあり、その走りはサルーン離れした刺激的なものだった。
そんなフーガのなかでも、特に存在感を放っていたのが初代に設定されていた450GTだ。
その名が表すように搭載されるのは4.5リッター、しかもV8だ。このVK45DEは4代目シーマや北米仕様のインフィニティ・M45に採用されていたものと同じで、333ps/46.0kg-mを発揮。大排気量マルチシリンダーらしい、ゆとりのフィーリングと怒涛の走りを味わわせてくれる。
それでいて、外観の相違点はリアのエンブレムと4本出しマフラー程度という、控えめな主張も好印象だ。
初代フーガ自体、中古車物件数が少なくなっているが、450GTはそのなかの1割未満しかない。しかし、そのフィーリングは何ものにも代え難く、一度味わっておいて損はないはず。
現代の風潮とは真逆を行くクルマだが、手頃な価格でV8を楽しみたい人にはお薦めだ。
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