■ワイルド感もある都会派SUVが今の売れ筋 ライズはドンピシャ
2020年秋に発売されるトヨタ「ヤリスクロス」も、ライズのライバル車になり得る。ヤリスの名称は付くが、ボディは別設計でプロトタイプは全長が4180mm、全幅は1765mmの3ナンバー車だ。エンジンは1.5Lのノーマルタイプとハイブリッドを用意する。価格はヴェゼルと同程度で、ベーシックなグレードの場合、ノーマルエンジンが215万円、ハイブリッドは255万円前後だ。
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ヤリスクロスも堅調に売れると思うが、ライズに比べて雰囲気が都会的だ。上級車種でいえば、ヤリスクロスはC-HR、ライズはオフロード感覚の強いRAV4に似ている。
今は輸入車も含めて都会的な車種が大幅に増えた結果、SUVの原点回帰が始まった。RAV4の売れ行きはC-HRを大きく上まわる。輸入車のジープブランドでも、オフロードSUVの「ラングラー」が人気を高めている。この市場環境を考えると、ヤリスクロスの売れ行きが、発売後長期間にわたりライズを上まわることはないと考える。
以上のように、5ナンバーサイズで野性味を伴うライズは、今のSUVに対するニーズを巧みに汲み取った。ジムニーも息の長い人気を持続しており「オフロード感覚を備えた小さなSUV」が売れ筋になっている。この販売動向は、今後各メーカーが国内需要を高める上で、商品開発の大切なヒントになると思う。
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