なぜ明確な金額を出さない!? 中古車情報で「ASK」が使われる思ったより切実な理由

■チューニングカーなど万人受けしないクルマでも

 そして最近増えているパターンは、ユーザーからの委託販売。販売店が持ち主から売却した価格を聞いて、「価格応談」「ASK」と表示し、設定した価格もしくはそれ以上で購入したいユーザーが出てくれば売却するというもの。

 このケースは、チューニングカーなどに多く見られる傾向だ。それは、一般的にアフターパーツは純正品もしくは人気のあるブランド以外は査定価格に反映されないからだ。

 チューニングは個人の趣向性が強く、万人受けしないという考えが基本だからだ。しかし、競技やそのチューニングやカスタマイズがハマるユーザーがいれば高く売ることができるからだ。

オーナーとしてはこだわりを持ってチューニングしたとしても、それが中古車の査定額に影響することは一般的にあまりない。ニーズに合う人を選別するためにも「価格応談」は有効だ(supertramp88@Adobe Stock)
オーナーとしてはこだわりを持ってチューニングしたとしても、それが中古車の査定額に影響することは一般的にあまりない。ニーズに合う人を選別するためにも「価格応談」は有効だ(supertramp88@Adobe Stock)

 しかし、その逆のパターンもあるという。ユーザーから安く買い取っていて、売却価格をユーザーに知られたくないというケースも「価格応談」「ASK」と表示するというのだ。ヘビーにチューニングされたクルマであれば、中古車として流通すればすぐにわかってしまうし、その価格を見たユーザーがさまざまな書き込みを行う可能性があると考えると販売店としては防御策としてこういった表示をするケースは考えられる。

 また、人気車種で、「価格応談」「ASK」と表示すると価格が安いのではと考えてたくさん問合せをしてくるという。中古車の価格は安いとそれなりの理由があるもの。それを肝に銘じて中古車探しを行ってもらいたい。インターネットが普及しても中古車探しの決め手は人と人ということになる。

【画像ギャラリー】意外なモデルもあった! 今「ASK」の中古車が流通している名車たち

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