純ガソリン車新車販売禁止で軽自動車が超えなければいけないハードルとは?
日本政府が打ち出した”軽自動車を含むすべての車両の2050年カーボンフリー化”を受け、軽自動車業界は大揺れになっている(後述の通り、東京都の2030年エンジン車禁止は大きな問題なし)。
軽自動車業界、外国との接点のない日本という居心地のよい井戸の中で過ごしてきた。なのに突如開国を迫られた格好。はたしてどうなるだろうか?
本題に入る前に、これから軽自動車が超えなければならないハードルを紹介しておきたい。
まず最初にやってくるのは、2030年のCAFE(企業平均燃費)。2020年3月に正式発効しており、2030年に各社で販売している車両の平均燃費をWLTCモードで25.4km/L以上にしなければならないという内容。この目標、けっこう厳しい。
現在販売している軽自動車の中で最も良い燃費なのは、エネチャージと呼ばれるマイクロハイブリッドを採用しているアルトで25.8km/L。車重650kgしかない燃費スペシャルです。
売れ筋の軽自動車だと20km/L前後となり、とうてい2030年CAFEをクリアできない。当然ながらマイクロハイブリッドじゃ無理。
ということで軽自動車もプリウスのようなフルハイブリッド化は避けられない状況になっていた。
逆に考えれば東京都が言い始めた「2030年のハイブリッドを含めた電動化」は想定内。
小池都知事、爆弾発言したように思っている人もいるようだけれど、自動車関係者は「だからどうした?」といった反応です(メディアは勉強不足なので騒いだ)。
実際、2020年12月25日に日刊工業新聞は、2021年度にダイハツがフルハイブリッドを20万円高くらいで発売するとスクープしている。
もちろんダイハツの公式発表じゃないけれど、スケジュール感からすれば当然だと思う。スズキもホンダも日産/三菱もフルハイブリッドがないと2030年CAFEはクリアできないから何らの対策をするしかない。
コメント
コメントの使い方