【スカイラインGT-R、ランエボ…】日本が生んだ奇跡の時代のクルマたち

■ホンダS2000 338万円(6MT)

 ホンダS2000は、ホンダの創立50周年を記念して送り出されたフルオープンのピュアスポーツカーである。1998年に発表され、99年春に市販に移された。

 ホンダとしてはS800以来、28年ぶりのFRスポーツで、フロントミッドシップの採用により前後重量バランスは50対50。

 オープンカーだが、ハイXボーンフレーム構造やロールバー構造を採用し、クローズドボディ並みのボディ剛性を実現した。ボンネットなどの材質は軽量なアルミだ。サスペンションは4輪ともダブルウイッシュボーンである。

 デビュー時はショートストローク設計のF20C型直列4気筒DOHC・VTECを搭載した。NAエンジンでも250ps/8300rpmを絞り出し、許容回転数(レッドゾーン)は9000回転だった。

 7000回転から元気が出る刺激的なエンジンで、クロスレシオの6速MTを駆使しての走りが楽しい。ハンドリングも軽やかだ。

 残念ながら、現代の重いハイブリッド車では味わえない、気持ちいい身のこなしを披露した。前期モデルの刺激的な走りは今でも世界中で通用すると思う。

■三菱GTO 432.3万円(ツインターボ)

 三菱を代表するスペシャルティカーに与えられるネーミングが「GTO」だ。

 1970年に初代がギャランに設定されたのち、途絶えていた。この栄光のネーミングを1990年に復活させたのが三菱GTOである。

 ロー&ワイドの低く構えたダイナミックなフォルムで、ノーズ先端に格納式のリトラクタブルヘッドライトを装備した。全幅は1840㎜もある。駆動方式は最先端のフルタイム4WDだ。

 エンジンは2972ccの6G72型V型6気筒DOHC4バルブで、NAとツインターボを設定した。

 ターボは低回転から驚くほど厚いトルクを発生し、豪快な加速を披露する。とくにトルクを増強した後期モデルは怒涛の加速フィールだ。

 4WDだからトラクション能力は高いが、パワフルだから限界域では気を遣った。スポーツランド菅生で行った雨の試乗会ではスピンするGTOが相次いだという武勇伝も残っている。

 1993年夏にフェイスリフトを行い、ゲトラグ製の6速MTを採用した。GTOは、元気いっぱいの三菱がはなった究極の4WDスポーツクーペだった。

■マツダRX-7 377.8万円(タイプR-S)

 ピュアスポーツカーとして開発され、アンフィニ店のリーダーとして送り込まれたのが3代目のFD3S型RX-7だ。

 空力性能を徹底追及した個性的なクーペボディを採用し、軽量化にも強いこだわりを持っている。

 タイプSのパワーウエイトレシオは4.9kg/psだった。アルミボディのホンダNSX(初代)と比べても約100kg軽い。徹底した軽量化によってRX-7は異次元のシャープなハンドリングを手に入れている。

 人馬一体の軽快な操舵フィールとニュートラルなハンドリングは大きな魅力だった。

  なかでもタイプR-Sは1995年春のマイナーチェンジを機に登場したグレードで、リアスポイラーも迫力を増している。

 エンジンは、マツダが育て上げた2ローターの13B-REW型ロータリーエンジンだ。これにシーケンシャルツインターボを組み合わせ、胸のすく加速を見せた。

 デビュー時の最高出力は255ps/6500rpmだが、1995年に5速MT車は265psにパワーアップしている。操る愉しさが全身に満ちた生粋のスポーツカーだった。

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