四角いスタイルでベストセラーSUVに/初代日産エクストレイル(2000年11月~2007年8月)
■打ち負かしたトヨタ車:2代目RAV4(2000年5月~2005年11月)
乗用車のプラットフォームを流用し、SUVのパイオニアとして1994年に登場したトヨタRAV4。
初代モデルは街乗りSUVという新しい市場を開拓し大ヒットしたが、2000年に登場した2代目以降は販売が伸び悩み、2016年には日本市場からいったんRAV4は姿を消すことになる。
このRAV4に立ちはだかったのが、2000年に登場した日産エクストレイルだ。初代モデルは若者でも手の届く、タフギアをコンセプトにまだSUVが高価だった時代に200万円で手に入る4WD車として登場。
ツール感を強調したシンプルなインテリアやオールモード4×4と呼ばれる4WDを採用し、高い悪路走破性を実現した。搭載するエンジンは、2L、直4自然吸気と2L、直4ターボの2種類でグローバルの販売台数が80万台という大ヒットモデルとなった。
2007年まで販売された初代エクストレイルだが、現在でも中古車の流通台数は約224台と非常に豊富。平均価格は約39万円で、中古車の価格帯は約7万〜約120万円となっている。
80万円を超える中古車はリフトアップなどのカスタムを施したクルマが中心で、ノーマル車は70万円以下となる。自然吸気エンジン車が中心だが、ターボエンジン搭載車も約11台流通している。
ロードスターに勝てるクルマはこの世に存在しない!?/2代目マツダロードスター(1998年1月~2005年8月)
■打ち負かしたトヨタ車:MR-S(1999年10月~2007年7月)
そして、最後に紹介するのはトヨタMR-Sで、そのライバルはマツダロードスターだ。MR-SはミッドシップスポーツカーMR2の後継車として1999年に登場。ハイパワースポーツカーだったMR2からライトウェイトスポーツへと路線変更した。
MTだけでなく、2ペダルMTのシーケンシャルトランスミッションを搭載するなど意欲作だったが、2シーターオープンカーの販売台数ギネス記録を持つマツダロードスターの前に完敗。2002年に生産終了となった。
MR-Sと同時期に販売されたのは1998年に登場した2代目ロードスター。初代のリトラクタブルヘッドライトは廃止されたが、ソフトトップのリアウィンドウがガラスとなるなど利便性が向上している。
エンジンは当初1.8L、直4のみだったが、1.6L、直4を追加。モデル末期にはターボエンジンを搭載したモデルも設定されていた。現在、2代目ロードスターの中古車の流通台数は約254台で、平均価格は約66.6万円と歴代ロードスターの中で最も安くなっている。
また価格帯は約15万〜約298万円と非常に幅広い。高価格車の多くは限定車として発売されたターボ車で、やはりその希少性から価格が高値安定傾向だ。とはいえ、50万円以下の低価格車も多く流通しているので、FR入門車として最適なモデルだ。
現在は常勝軍団となっているトヨタだが、かつてはカテゴリーによってはトップの座をとれないだけでなく、撤退していたこともあった。
しかし、現在でもトヨタを上回る人気を誇っているのはレガシィツーリングワゴンの後継車であるレヴォーグとロードスターだけとなっている。そう考えるとトヨタのマーケット戦略と販売力はもの凄い底力をもっていることがわかる。
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