■BMW初の3列シート7人乗りミニバン「BMW2シリーズグランツアラー」
BMW初のFF車である「2シリーズアクティブツアラー(2列5人乗り)」から派生したBMW初の7シーターミニバン。全長と全高を拡大させることで、3列シートが収まる居住スペースを確保。
ただし、全長が短いことからも分かるように、3列目は子供向けやエマージェンシーな空間となる。
エクステリアは、BMWらしいスポーティなものだが、その走りは、初期のBMWのFFに加え、ミニバンというキャラクターもあり、BMW SUVのような元気の良さを期待するとやや期待外れ。そのためか、現在はMスポーツのグレードも非設定となる。
パワートレインは、ガソリンの1.5L直列3気筒ターボと7速DCT、ディーゼルの2L直列4気筒ディーゼルターボと8速ATの組み合わせとなる。
欧州ミニバンでは珍しく4WD仕様も用意されるのもメリットだ。またモデルライフも長いため、先進の安全運転支援機能にはやや物足りなさも……。また日本のミニバンと異なり、後席ドアはスライドドアではなく、通常のヒンジドアとなる。
●BMW2シリーズグランツアラー
ボディサイズ:全長4585mm×全幅1800mm×全高1640mm
ホイールベース:2780mm
パワーユニット:2L直列4気筒直噴クリーンディーゼルターボ
最高出力:150ps/4000rpm
最大トルク:330Nm/1750~2750rpm
トランスミッション:8速AT
乗車定員:7人乗り
ラゲッジスペース:145L~最大1820L
価格:423万~531万円
※スペックは218d xDriveのもの
■ゴルフの魅力を受け継ぐミニバン「VWゴルフトゥーラン」
ゴルフ7同様に、MQBで開発されたフォルクスワーゲンのコンパクト7シーターミニバン。ゴルフの名に相応しく、王道をいく作り込みで、実用車としての能力も高め。特に走りでは、ガッチリしたドイツ車の王道的味わいが楽しめる。
また日常でも扱いやすいサイズも美点。しっかりとした作りのシートは、ロングドライブでも疲れにくい。また3列目も大人が座れる広さを確保する。
パワーユニットは、1.4Lターボと2Lクリーンディーゼルターボの選択が可能だが、力強い走りと長距離移動の経済性を求めるなら、ディーゼルがおススメ。またコンフォートラインだと、ディーゼルのほうが装備は充実している。トータルバランスは良いが、後席がヒンジドアとなるのが、唯一の欠点か。
●VWゴルフトゥーラン
ボディサイズ:全長4535mm×全幅1830mm×全高1670mm
ホイールベース:2785mm
パワーユニット:2L直列4気筒直噴クリーンディーゼルターボ
最高出力:150ps/3500~4000rpm
最大トルク:340Nm/1750~3000rpm
トランスミッション:6速DCT
乗車定員:7人乗り
ラゲッジスペース:137L~最大1857L
価格:405.6万~459.6万円
※スペックは、TDIハイラインのもの
■古き良き欧州ミニバン「VWシャラン」
堅牢なボディと重厚な走りが持ち味である欧州ミニバンの王道というべき一台。トゥーランよりもひと回りサイズが大きいため、同じ7シーターでも、キャビンおよびラゲッジともにゆとりが増す。積極的に3列目を使いたい人にもおススメ。
2011年に日本導入されただけあって、VWの中でも一世代前の作り込みとなるが、内装のデザインは、最新世代よりもプレーンだが、質感という面なら、シャランの方が上。またミニバンユーザーに好評な後席スライドドアは、全車が電動式となるのも高ポイント。
VWらしくアップデートもしっかりと行われており、先進の安全運転支援機能も必要なものをしっかりと備える。エンジンも更新されており、ガソリン車だと初期のツインチャージャーから最新型はシングルターボに換装。
ただ多人数乗車や荷物をガンガン積んで、アウトドアを楽しみたいユーザーなら、ツインチャージャーエンジン車のような立ち上がりの良さを見せるディーゼルがおススメだ。最後の旧世代車ということ目新しさはないが、かつての王道的なVWの味わいも楽しめる。
●VWシャラン主要諸元
ボディサイズ:全長4855mm×全幅1910mm×全高1750mm
ホイールベース:2920mm
パワーユニット:2L直列4気筒直噴クリーンディーゼルターボ
最高出力:177ps/3500~4000rpm
最大トルク:380Nm/1750~3250rpm
トランスミッション:6速DCT
乗車定員:7人乗り
ラゲッジスペース:300L~最大2297L
価格:419.9万~540.5万円
※スペックは、TDIハイラインのもの
コメント
コメントの使い方