■クルーザーのような快適さ「メルセデスベンツVクラス」
欧州では、VIPやセレブの送迎車としても使われる高級ミニバン。全車3列7人乗り仕様となるが、3タイプのボディタイプを用意。4905mmの標準、5150mmのロング、5370mmのエクストラロングの3タイプを設定し、用途に合わせたボディの選択が可能。
全車2列目シートは左右独立のキャプテン仕様となり、180°回転が可能で後席の対面シートレイアウトとなるのも魅力。後席スライドドアとテールゲートは共に全車電動式となるのも嬉しいところ。
またテールゲートにはガラスハッチ機能も備わる。先進の安全運転支援機能機能や快適装備は、他のメルセデスに劣ることなく、高級車に相応しい内容を誇る。
シートポジションは、セダンやSUVとも異なり、ワゴン的なもの。スポーティなメルセデスとは印象が異なるが、2.2Lのクリーンディーゼルターボがボディサイズを問わず、力強い走りをみせてくれる。
ただ後席の快適が高いので、前よりも後ろに乗りたくなる。また弱点を挙げれば、FRレイアウトとなるため、床面が高いこと。そして高級車らしい価格帯だろう。それを除けば、まさに無敵な一台だ。
●メルセデスベンツVクラス主要諸元
ボディサイズ:全長5150mm×全幅1930mm×全高1930mm
ホイールベース:2920mm
パワーユニット:2.2L直列4気筒直噴クリーンディーゼルターボ
最高出力:163ps/1400~2400rpm
最大トルク:380Nm/1400~2400rpm
トランスミッション:7速AT
乗車定員:7人乗り
ラゲッジスペース:1030L~最大5000L
価格:789万~839万円
※スペックは、V220dアヴァンギャルド ロングのもの
■見事に棲み分ける輸入車ミニバン
バリエーション豊かな輸入車ミニバンだが、サイズや価格など総合的に評価してみると、意外とバッティングする部分が少ないことに気が付く。
用途や求める機能で自ずと車種が絞られてくる状況なのだ。ただシャランやC4スペースツアラーのように熟成期を迎えた車種も多く、今後のニーズ次第では、終売となると見られる。
それらには新しさはないものの、かつての欧州ミニバンの良き味わいを残している部分も感じられるので、検討する価値は十分にあるだろう。
高級車となると、Vクラス一択だが、こちらは他車よりも後席優先の作りを感じる部分も多いので、その点は十分に考慮すべきだが、ドイツ車らしいしっかりした走りは持ち合わせるので、運転好きなら不満はないはずだ。
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