■給油以外のサービス拡充で生き残り? ガソリンスタンドの将来は
前述した事情もあり、ガソリンスタンドを取り巻く環境は今後さらに厳しくなる一方だ。ただ、「ガソリンスタンドが街に何軒しかない」という小さな街だと、ガソリンスタンドはライフラインのような存在でもあり、経営者は必死に維持しているのだと思う。
しかし、それと矛盾するように利用者のなかには「ほかに用がないと、給油のためだけにけっこうな距離を走る必要がある」と感じるユーザーも少なくない。
そういった環境かつ戸建て住宅住まいだと200V電源を設置しやすい事情もあり、「いっそのこと電気自動車の方が便利」という人も一定数おり、最寄りのガソリンスタンドまでの距離から電気自動車へのシフトが進み、ガソリンスタンドはさらに辛くなるということも起きそうだ。
こうしたことも考えると、ますますガソリンスタンドが減ってゆくのは確実である。
今後ガソリンスタンドは、この先10年程度は生き残りのため、だいぶ前から始まっている給油以外の整備や車検、タイヤや中古車を含むクルマ/用品の販売にも力を入れる、セルフの給油と機械洗車のみに特化する、カフェやコンビニ、コインランドリー併設の協業などを行っていくといった方向性に向かうだろう。
その先は、電気自動車や燃料電池車の本格的な普及もあり、ガソリンスタンドは本当に激減する可能性が高そうだ。
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