【Bestcar Classic オーナーズボイスVOL.1】リアルな旧車オーナーが語るFD3S型RX-7の真実とは?

■愛車との濃いエピソードを教えてください

 整備のため、朝から晩まで愛車をいじっていることが頻繁にあった時期は、手についた黒い汚れがなかなか取れませんでした。たまに壊れてくれるくらいがクルマをいじるきっかけにもなるし、むしろ“ちょうどいいな”と考えていました。

鎌田さんのFD3Sは隅々まで手入れが行き届いており、ドアの内側もご覧のとおり
鎌田さんのFD3Sは隅々まで手入れが行き届いており、ドアの内側もご覧のとおり

■愛車に対するこだわりを教えてください

 購入した時点では社外品のパーツが装着されていた箇所もありましたが、少しずつノーマル戻しを慣行。現在はフルノーマルの状態を維持しています。

 「RX-7に与えられた機能や性能をはじめとするそのままの仕様=工場出荷時の状態」を楽しみたいからです。極力、この状態を維持することで、RX-7を設計、開発した方々の想いをそのまま受け取ることができると考えています。

 ポルシェやフェラーリのようなハイパフォーマンスカーを所有する多くの人はノーマルの状態を維持しながら乗っているイメージがあります。FD3S型RX-7も、この種のクルマと同じように扱われてもまったく遜色ない性能を発揮していると思っているので、あえてフルノーマルで乗っています。

リトラクタブルヘッドライトをあげた状態もサマになります
リトラクタブルヘッドライトをあげた状態もサマになります

■大まかな年間の維持費を教えてください


■大まかな年間維持費(自動車税、オイル関係、ガソリン代などを含めた概算)
・自動車税:45,000円
・オイル:年間4回/7,000円x4(3000kmごとに1回)
・プラグ:年間2回/6,000円x2(6000kmごとに1回)
・クーラント交換:年間1回(7,000円程度)
・任意保険:月に3,000円x12(30歳以上、車両保険なし)
・ガソリン:月に15,000円程度x12
・車検:2年に1回(90,000円程度)。1年で45,000円
・その他:洗車および高速代等々の費用がかかっています
・トータルで、年間で30万〜40万円くらい使っている計算になります

 ロータリーエンジン特有の交換ポイントがプラグとクーラントです。それ以外はそのほかのスポーツモデルと変わらないと思います。

エンジンルームもオリジナルの状態を維持
エンジンルームもオリジナルの状態を維持

■失礼ながら、これまで大小の故障はありましたか?


■主な故障箇所一覧
・エキセントリックシャフト(クランクシャフト)からのオイル漏れによるエンジンおよびミッション下ろし
・インマニのガスケット(4型以前は紙製)が破れたことによるエンジンを下ろし
・エンジン内のゴムホース類をすべて交換
・ノックセンサーが熱で溶けた
・吸気温センサーの断線
・ECUのコンデンサーがパンクしてECU自体を交換
・念のためスロットルセンサーを新品に交換
・ドアノブが破損しましたので交換
・ACV・チェックバルブがひどく汚れていたので洗浄

 などなどです。

乗降時に触れる位置を考慮した実用性とデザイン性を両立したドアハンドル
乗降時に触れる位置を考慮した実用性とデザイン性を両立したドアハンドル

■純正部品の入手に苦労していますか? 欠品・製造廃止している部品などご存知でしたら教えてください

 スロットルセンサーが欠品しています。スロットル開度を検知してECUに送るセンサーです。エンジンへの空気の流入量を決定するロータリーエンジンにとって非常に重要なセンサーです。

 使用によって摩耗するセンサーで故障すると燃調が狂うのでこの製品の欠品は非常に厄介です。5型および6型用は再販があったみたいですが、前期型用はない模様です。今後の再販に期待しています。

街中をかけ抜ける鎌田さんのFD3S。その姿はまさにスポーツカーそのもの
街中をかけ抜ける鎌田さんのFD3S。その姿はまさにスポーツカーそのもの

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