ポルシェ タイカン対テスラ モデルS! 究極のEVサルーン最強はどっち?


■ポルシェはEVであってもポルシェでなくてはならない

タイカンの走りは現行の911にも負けてはいない。ポルシェが意識するのはポルシェだけだ

 要するに、911やボクスター&ケイマンのようにとまでは言わずとも、最低でもパナメーラと同じ程度にはポルシェのように走り、振る舞い、評価されるEVでなければならなかった。実際には最新の911に勝るとも劣らぬ総合パフォーマンスを発揮するクルマにタイカンは仕上がっている。

 自動車としての総合パフォーマンスにおいて、ポルシェの範疇に収まらないEVなど必要なかったのだ。たとえそれがゼロヒャク2秒以下で走れたとしても、パイロンスラロームの途中で姿勢を崩してしまうクルマなどポルシェでない。

 2、3度程度のフル加速やフル制動で瑕疵を曝け出すようなクルマもまたポルシェではない。

 街中での乗り味から高速クルージングの信頼感まで、すべてがポルシェでなければならない。わかりやすい数字だけで比較できない哲学が、それこそ星の数ほど散りばめられている。それがポルシェであると言うことなのだ。

■どちらを選ぶかはユーザーが決めることではあるが……

タイカン ターボS。ニュルでのラップタイムだけで車を選ぶクルマ好きはいないというのは、ポルシェもテスラもじゅうぶんに承知している

 もちろん、そんな考え方=20世紀的クルマのあり方そのものを否定して誕生したのがテスラであることも筆者は知っている。これまで善とされてきた、それゆえ高価であることが許された積み上げ式の価値観を破壊して、EVの高性能車は一点張りの注目を浴びてきたわけだし、これからもそうなるだろう。

 だから選ぶほうも自分の価値を信じて選べばいいだけのことだ。選択肢は常にユーザーの側にある、というのが、EV論争における究極にして全能の回答だと今も信じている。

 モデルSが躍起になってニュルを攻めていること自体、総合性能をポルシェ並みに引き上げることにテスラは今、必死だということ。ただし、クルマの総合性能を決める要素はニュルブルクリンクのタイムアタックだけでないこともまた、我々クルマ好きは歴史的に知っている。

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