長く乗りたいなら厳禁! 無意識のうちにやっている「クルマの寿命を短くする運転」

ブレーキを遅らせて強く踏むのも危険&ダメージ増

クルマから「キーキー」と音が鳴れば、ブレーキパッドの交換時期が近づいた証拠(Pongmoji@Adobe Stock)
クルマから「キーキー」と音が鳴れば、ブレーキパッドの交換時期が近づいた証拠(Pongmoji@Adobe Stock)

 ブレーキパッドが摩耗限界まで磨り減っているのに使い続けて、キーキーとクルマの悲鳴が出ているのが聞こえないドライバーを見かけることがある。このまま乗り続けるとブレーキパッドの摩耗限界を超えて危険だし、ディスクローターにもダメージが及んで、交換時には部品代が嵩むことに。

 そこまでいかなくても、燃費を稼ごうとブレーキをなるべく踏まず、停止する時に強めの制動をかけるような走り方をするなど、ブレーキの使い方を極端にしていると、パッドも減りやすく、ローターも偏摩耗しやすい。なるべくブレーキは軽く長く掛けたほうが安全で快適、しかも減りにくい。

 ハイブリッド車やEVの回生ブレーキもペダルを踏んだだけで発電するので、なるべく長く発電させた方が充電されるし、ブレーキも減りにくいのだ。

パーキングブレーキを使わずPレンジのみで駐車

Pレンジは、あくまでATの内部をロックしているに過ぎない。駐車時にはパーキングブレーキ(サイドブレーキ)を使って確実に車体をロックしよう
Pレンジは、あくまでATの内部をロックしているに過ぎない。駐車時にはパーキングブレーキ(サイドブレーキ)を使って確実に車体をロックしよう

 路面が凍結するような気温であれば、駐車時にはパーキングブレーキを使わないのが寒冷地のルール。しかし、だからといって、冬以外もATのPレンジだけで駐車するのはNGだ。

 Pレンジは、ATやCVTの内部をロックしているだけで、車体を固定するほどの保持力は与えられていない。日常的にPレンジだけで駐車していると、変速機内部のロック機構が壊れたり、変速機自体が壊れる原因になるので、パーキングブレーキをキチンと使うようにしよう。

冠水路に速度を落とさず進入

冠水にすぐに気づけるよう、大雨の際には速度を落として注意深く走行したい(Shcherbyna@Adobe Stock)
冠水にすぐに気づけるよう、大雨の際には速度を落として注意深く走行したい(Shcherbyna@Adobe Stock)

 ゲリラ豪雨や線状降水帯など、新たな水害を呼ぶ悪天候も珍しくなくなってきた。クルマなら安心と大雨でも出かけるドライバーも多いが、うっかり冠水路に進入してしまうトラブルも増えている。

 アンダーパスなどは危険なので、気を付けている人も多いが、通常の道路でも起伏によっていきなり冠水することもある。通常の走行速度で突っ込んでしまうと、冠水の深さによってはクルマに大きなダメージが及ぶこともある。

 最低地上高が高めのSUVは、冠水路には比較的強いが、速度を落とさず進入すると水圧でアンダーグリルやバンパーなどが壊れることもあるし、エアコンのコンデンサーやラジエターなどのフィンが潰れてしまうこともある。大雨で視界が悪くなっている時には冠水にも気付きにくいので、速度を落として注意深く走ることだ。

炎天下にクルマ置きっ放しも内外装を傷める

炎天下での駐車は紫外線に注意が必要
炎天下での駐車は紫外線に注意が必要

 これから春にかけて気を付けなければならないのは、紫外線の増加だ。走行中は避けようがないとしても、駐車の方が長い時間となるから、紫外線からなるべく守る配慮が必要。

 室内のダメージはUVカットガラスやウインドウガラスにフィルムを貼ったりすることでかなり抑えられるが、塗装面はそうはいかない。

 昔に比べて塗膜は丈夫になっているが、紫外線が強敵であることは変わらない。さらにドアやサンルーフなどのモール類も傷みやすくなり、雨漏りの原因になったりすることもあるので、陽射しが強い時期は、なるべく日陰に駐車する習慣をつけることが大事だ。

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