今回は新車が売れてない!? 今や決算セールは買い時ではなくなったのか?


 2月の新車販売台数は43万2299台で、前年同月比0.5%プラスと微増。

 前年が消費税増税の影響で売れゆきが低水準だったため1月までは5%以上のプラスで伸びていたのだが、2月は回復ペースが失速した。登録車に至っては5カ月ぶりのマイナスとなった。

 例年、2月といえば3月と並んで年度末決算セールの真っただ中。1年のなかでも新車が最も多く売れる時期だ。

 にもかかわらず、今年の2月は新車が売れていないなんて、2~3月の年度末決算セールは、買う側にとってお買い得な時期ではなくなっているということなのか?

 新車販売事情に詳しい小林敦志氏が、現在の決算セールの実情に迫ります。

文/小林敦志  
写真/OATZPENZ STUDIO@AdobeStock、ベストカー編集部

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■新車販売台数は統計と販売現場の売れゆきとは違いが出ている!

 新型コロナウイルス感染拡大の終息が見えないなか、2020年度(2020年4月~2021年3月)の年度末決算セール(2021年2月と3月がメイン)が本稿執筆中に終了しようとしている。

 そもそも、新型コロナウイルスの本格的な感染拡大が始まった、2020年4月と5月は全国的に緊急事態宣言が発出されたこともあり、自販連(日本自動車販売協会連合会)、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)の販売統計はまさに散々たる結果となった。

 しかし、緊急事態宣言が5月末に段階的に解除されると、新車販売は急速な回復を見せた。

 さらに、小売り(個人客)に限っていえば、販売統計をはるかにしのぐ回復を見せ、2020年9月以降は、目標販売台数を上方修正するディーラーが出てくるほど新車がよく売れた。

 そして、その勢いが今回の年度末の決算セールまで続いた。

 ただし、法人販売なども含むフリート販売は苦戦を強いられていることもあるので、自販連などの販売統計を見ると、販売現場の様子に対して多少勢いがないような結果となっている。

2020年9月以降は、目標販売台数を上回るようなディーラーも

■変わりゆく“常識”… 年度末決算セールが最も売れる時期ではなくなった!?

 例年3月は新車が年間で最も売れる月とされており、事実、それは現在も変わらない。

 そこには年度末決算を迎え、新車ディーラーがセールを展開するだけでなく、法人ユーザーの車両入れ替えや、増車も目立つことが理由に挙げられている。

 ただし、「3月が最も売れる」というのは、最近では少々ニュアンスが異なるともいえよう。

 特に登録車については“納期遅延”、つまり、契約してから納車されるまでに、結構な期間を待たされる車種が多くなっている。

 そのため、年明け早々から活発な販売促進活動を展開し、遅くとも2月には受注をもらい、3月中には遅くとも登録して納車できるようにと、ディーラーは動いているのが現状。

 つまり、1月や2月の受注分(それ以上の前の受注分も)で、受注月内に登録ができない車両(受注残車両)が、3月にある程度まとまって、登録し納車されるので、結果的に3月は新車が最も売れているように見えるのである(販売統計は登録や届け出台数でカウント)。

 そのため、年度末セールも販売現場で聞くと、「いまでは1月が勝負」とするセールスマンも多く、現状では1月、2月が値引きの拡大も積極的に行われているようなので、事業年度末セールの買い時も1月と2月になっている。

仕様によって納期が7カ月程かかっているハリアー。納期の長い車種は3月までの登録ができないため、決算期に好条件になるわけではない

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