■フェラーリF40は4650万円→約2.5億円→約5600万円→約1億4700万円
ということで……いや、何が「ということで」なのかよくわからないが、まぁとにかく「ここ10年間で中古車相場が大高騰した主なモデル」について、いろいろと考えてみよう。
まずは高騰率ではなく「絶対的な金額が高いモデル」から。高額なクルマといえば、なんといってもフェラーリF40である。
ご存じのとおりF40は、フェラーリ社の創業40周年を記念して1987年に製造されたミドシップスポーツ。
搭載エンジンは最高出力478psの3L、V8ツインターボで、公称最高速度は、当時の市販車としては世界最速の324km/hであった。
新車ディーラー価格は4650万円に設定されたが、バブル全盛期ゆえ、実勢価格はあっという間に1億円を突破し、2.5億円まで跳ね上がった。
しかしその後のバブル崩壊とともにF40の相場にも紆余曲折が生じ、今から9年前、2012年のペブルビーチ・オークションでの落札価格は約5600万円まで落ちていた。
だがF40の人気は不死鳥のごとし。世界的に景気が回復するとともにF40の相場は再び上昇に転じ、2020年にオンラインで行われたオークションでは138万6000ドル(約1億4700万円)にて落札されたのだ。
993型ポルシェ911の中古車情報はこちら!(流通状況によってGT2は掲載されていない場合があります)
フェラーリF40同様に、RMサザビーズなどの海外オークションでバカ高い値段が付くのが、993型のポルシェ911GT2だ。
993型911GT2は、そもそもはル・マン24時間レースやFIA GT選手権のGT2クラス参戦のホモロゲーション取得のために製造されたモデル。
993型911ターボ(4WD)をベースに徹底した軽量化とRR化が行われ、3.6Lツインターボエンジンは最高出力430ps/55.1kgmを発生。ストリート仕様とレース専用仕様とその911EVOモデルが存在し、総生産台数197台のうち、ストリート仕様は57台、EVOが11台とされる。
で、そんな993型GT2も2500万円ぐらいで手に入る時代があったのだが、2016年には一時1億6000万円まで高騰、昨今の相場は「おおむね1億円」だ。具体的には、2020年のRMサザビーズオークションで89万1000ドル(約9800万円)にて落札されている。
以上2モデルが「バカ高いクルマ」の代表例だが、まぁこのあたりの海外オークションでしか買えない超希少モデルは、筆者のようなド庶民の人生にはまったく関係のない存在である。高嶺の花という言葉さえおこがましい、遥か彼方の蜃気楼だ。
■500万円が3300万円! 爆上がり率NO.1は22B-STiバージョン!
多少なりとも関係がありそうなのは、グーネットやカーセンサーnetなどに普通に掲載されている名作旧車だろう。それらの相場と高騰率は今、どんな感じになっているのか?
筆者調べによれば、ここ10年間の爆上がり率NO.1はスバル インプレッサ22B-STiバージョンだ。1998年に400台のみ発売されたインプレッサの限定車で、世界ラリー選手権のWRカーカテゴリー3連覇を達成した「Impreza World Rally Car 97」のイメージを再現したロードモデルである。
インプレッサ22B-STiバージョンの中古車情報はこちら!(流通状況によって22B-STiバージョンは掲載されていない場合があります)
こちらも10年前は500万円ほどでなんとか探すことができたが、その後相場は1000万円級となり、近ごろでは1500万~1800万円あたりが中心に。
そして直近では、低走行物件がなんと3300万円で売りに出される始末。仮にこの3300万円を基準値とするならば、インプレッサ22B STiバージョンの相場はここ10年で6.6倍になったことになる。いやはや……。
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