■JC08モードからWLTCモードになってカタログ燃費はどうなった?
代表的なパワートレーンごとにまとめた表を見て欲しい。総合燃費同士で傾向を見ていくと、
●ハイブリッドカーや軽自動車といった燃費のいいクルマ/20%程度落ち
●2リッター以下の純ガソリン車/10数%落ち
●大排気量ガソリン車/ほとんど影響なし(もともと大排気量ガソリン車は巡行中などの燃費は悪くなく、燃費計測時の最高速や平均スピードが上がり、アイドリングの時間が減ったためだろう)
●ディーゼル車/数%落ち
といった具合だ。また、国土交通省がJC08モードでは2019年末、WLTCモード燃費では2020年末時点の日本車燃費ランキングを発表しており、そちらも見ていくと、
WLTCモードに変わったこととタイミングもあり、小型、普通乗用車では新型車のハイブリッドカーがランクインし、軽自動車ではよりスズキ車の車名が増えた感がある。また燃費の絶対値は当然低下したが、相対的に見た燃費のいいクルマの顔ぶれはそれほど変わっていないという印象だ。
■JC08モードからWLTCモードになって実用燃費はどうなった?
ベストカー本誌ではWLTCモード燃費がカタログに記載されるようになってから、以下の国交省が採用している実路走行試験のコースを使って、燃費計測を何度か行っている。
そのなかから2018年に行ったクラウン2.5ハイブリッド、カローラスポーツ1.2ターボ、フォレスター2.5NA、2020年に行ったヤリスハイブリッドとフィットハイブリッドの実燃費テストの結果を見ていこう。
ベストカー本誌ではWLTCモード燃費がカタログに記載されるようになってから、以上のような国交省が採用している実路走行試験のコースを使って、燃費計測を何度か行っている。
そのなかから2018年に行ったクラウン2.5ハイブリッド、カローラスポーツ1.2ターボ、フォレスター2.5NA、2020年に行ったヤリスハイブリッドとフィットハイブリッドの実燃費テストの結果を見ていこう。
自動車メディアの燃費計測は時間の関係などもあり、暖気が済んだ状態からスタートするという有利さもあるにせよ、結果となる実用燃費は多くの計測パターンでWLTCモード燃費の90%以上となっている。
カタログ燃費がJC08モード燃費からWLTCモード燃費に変わり、実用燃費の乖離が大幅に少なくなったことは間違いない。
また、筆者が乗っているGRヤリスの1.6リッターターボ4WDは、カタログにWLTCモード燃費(総合13.6km/L、市街地10.6km/L、郊外路13.8km/L、高速道路15.3km/L)しか載っておらず、実用燃費は12Vバッテリー保護のためアイドリングストップを常時にオフにして走行。
総合12~13km/L、市街地9~10km/L、郊外路12~13km/L、高速道路14~15km/LとやはりWLTCモード燃費の90%に近い。
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