S660生産終了でコペンに俄然注目 軽唯一のオープンカー、コペンの今

丸目のセロが2015年6月に登場

コペン登場から約1年後、2015年6月に追加されたコペンセロ。丸型のヘッドライトが先代コペンの面影を連想させる
コペン登場から約1年後、2015年6月に追加されたコペンセロ。丸型のヘッドライトが先代コペンの面影を連想させる

 2015年6月には、コペン第3の意匠となるコペンセロを追加。デザインコンセプトは「フレンドリー&ダイナミックエボリューション」で、初代コペンのDNAを受け継いだ丸型ヘッドライトを採用。親しみやすさと躍動感の融合をコンセプトに流れる雫をイメージした「フローイングドロップシルエット」を採用している。

 インパネは、水平に延びる個価格をイメージした「ストレートフレーム」を採用し、スポーティなイメージを追求。さらに自発光式3眼メーターはセロ専用のシルバーリング付ブラック盤面となっている。

 セロの特徴である丸型ヘッドランプには1つの光源でハイビームとロービームの切り替えが可能なBi-Angle LEDヘッドライトを当時軽自動車で初めて採用した。

 このタイミングで、エクスプレイの上級モデル、エクスプレイSを設定。装備はローブSと同様となっている。そして同年12月にコペンセロの上級モデル、セロSを追加した。ほかのSモデルと装着される装備は同じだが、セロSにはレッドインテリアパックが専用設定されている。

トヨタとのコラボモデル、GRコペンが2019年10月登場

2019年10月に発売されたコペンGR SPORT。ダイハツが主な開発を担当し、トヨタにOEM供給している
2019年10月に発売されたコペンGR SPORT。ダイハツが主な開発を担当し、トヨタにOEM供給している
専用のレカロシートとメーターのほか、新車としては今時珍しくMOMO製ステアリングを採用
専用のレカロシートとメーターのほか、新車としては今時珍しくMOMO製ステアリングを採用

 しばらく、ニースのなかったコペンだが、2019年10月にはコペン第4のモデル、GR SPORTを追加した。GR SPORTは既存モデルに対して、ボディ剛性を一層高めるため、アンダーボディに補強材の追加や形状変更を施したことで、ボディのねじれを抑制し、安定感あるフラットな乗り心地を実現。

 さらに足回りの最適化や空力を向上させるパーツの採用によって品高菜動きと安定性を向上させている。また、フロントフェイスにはトヨタGRシリーズのアイコンである「Functional MATRIX」グリルを採用。インテリアでは専用のレカロシートやメーターなどを採用し上質な雰囲気を漂わせている。

 ローブ、エクスプレイ、セロの上級モデルであるSグレードに対して、GR SPORTはスポーティでありながら気持ち良く走れる上質なスポーツカーという新しい価値観を提供しており、グレードのキャラクターがハッキリと分けられている。

一番人気のグレードはセロ!

 2002年~2012年まで販売された初代コペンの生産台数は約6万6000台。一方の2014年に登場した2代目コペンの生産台数は2020年までの6年間で約3万2000台と初代と変わらぬ販売台数を記録している。

 グレード構成はメーカーが数字を開示していないため、ハッキリとした数字は出せなかったが、2015年12月のコペンセロSが登場した時のプレスインフォメーションにはセロが、当時の販売台数の約5割を占めているという記述があった。

 そして2020年のデータを見てみると、やはりセロが最も人気が高く、次いでGR SPORT、そしてローブという順番となっている。コペンといえば初代譲りの丸目のヘッドライト!というユーザーが多いようだ。そしてより走りに磨きを掛けたGR SPORTの人気が高いのはS660が生産終了となったことによる影響というには早すぎるかもしれない。

 ホンダS660とともに軽オープンカーの両雄を担ってきたコペンだが、GR SPORTの剛性の上がったボディによる切れ味鋭い走りは魅力的。

 2014年の販売開始から、初めて2021年4月に一部改良を行い、新法規に対応させるために大型化したサイドミラーの装着。そしてオートライト機能を全グレードに標準装備するなど安全性を向上させている。これでしばらくの間は、軽オープンカーの灯は消えずに済みそうだ。

ダイハツコペンとホンダS660の主要諸元比較表
ダイハツコペンとホンダS660の主要諸元比較表

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