■インプレッサWRX STI(GC8型)
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初代ホンダシビックタイプRと毛色は異なるが、大きなくくりでは同種の名作国産スポーツと言える初代スバルインプレッサWRX STI(GC8)の中古車相場も、これまた上昇している。
比較的安価な個体は100万円台後半から探すこともできるが、好条件な個体のボリュームゾーンは300万~400万円といったところ。
■STIコンプリートカー、S201は驚愕の700万円以上!
そして2000年に300台限定で発売されたSTIによるコンプリートカー「S201 STi Version」は700万円以上のプライスとなる場合が多い。ちなみにS201の新車時価格は390万円であった。
初代GC8型インプレッサをベースにSTIが培った経験を注ぎ込んだ究極のオンロードスポーツを追求したチューニングカーだ。
エンジンは最高出力300psまでアップし、外観は空力性能を向上させるため、エアロバンパーを採用するなどスパルタン。走りもチューニングカーらしいスパルタンそのもので、ストイックなアスリートのような乗り手を選ぶクルマだった。
■ホンダS2000
700万円以上といえば、ホンダ S2000の中古車価格も最近は700万円を超えることが多い。
S2000は、いわずと知れたS800から数えて29年ぶりに登場したホンダの名作FR車。縦置きされた自然吸気の2L直4DOHC VTEC「F20C」はリッターあたり100psを軽く超える最高出力250psを8300rpmで発生。
そのうえで9000rpmまでを許容回転数とした超絶エンジンであった。新車時価格は338万~399万円である。
で、そんなS2000の中古車は今、底値の物件は180万円前後で探すこともできるが、ボリュームゾーンは300万~450万円付近で、走行距離の少ない後期型は500万円以上となるのが一般的。
2021年5月中旬時点での最高値物件は、なんと880万円(!)である。
■日産フィガロ
ホンダS2000とはずいぶんジャンルが異なり、スポーツカーではないが日産パイクカーシリーズの第3弾として1991年に発売された小型オープンカー「フィガロ」の相場もかなり上昇している。
新車時は187万円というきわめて妥当な価格で販売された日産 フィガロだったが、走行距離がかなり短い博物館級の個体には今、580万円から600万円ほどのプライスボードが掲げられている。
もっとも、この580万~600万円というのは異例であり、一般的なコンディションのフィガロは130万~190万円といったあたりが相場だが、それでも「こんなに小さくて古い車なら、100万円以下の予算で買えるかな?」と思うのは大間違いな相場状況なのである。
とはいえ、ここまで挙げた5モデルは「相場が高騰するのも当然ではある」と思える名作だ。
佇まいが素晴らしい日産フィガロや、エンジンをはじめとするすべてが素晴らしいホンダS2000、この種のサイズ感と性能を備える車はもう二度と出てこないであろうGC8のSTIや初代シビック タイプR、S15シルビアなどに関しては、高騰した相場に対してもある程度納得できる。
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