高速道路では使用義務あり!「三角表示版」
故障時や事故のときなどにクルマを路肩に停車させる際に必要なのが三角表示板(停止表示板)です。
三角表示板は高速道路でクルマを停車させる際に使うものですが、一般道では使用が義務化されていません。こうしたこともあり、三角表示板は標準装備されないようになっています(高速道路を使わないのに三角表示板のコストが本体価格に含まれることが納得いかないユーザーもいる)。
しかし、一般道でもトラブル時に停車するのであれば三角表示板を使ったほうが安全なのは当たり前、三角表示板は常備していたほうがいいでしょう。
バッテリートラブルに必須「ブースターケーブル/ジャンプスターター」
JAFロードサービス出動でもっとも多いのがバッテリー上がりだといいます。最近はアイドリングストップ車が増えたこともあり、バッテリーに対する負担はますます増えてきていることも影響しているでしょう。
バッテリーが上がった際は、援助車と故障車をブースターケーブルでつないで故障車のセルモーターを回してエンジンを始動します。
EVの場合も12Vの補機用バッテリーが上がってしまうとEVのシステム起動ができなくなります。その際も救援車と故障したEVをブースターケーブルで接続してシステムを起動することができます。
故障車がどのタイプのクルマであっても、救援車にはEVやハイブリッド車、PHVなどは適合せず、一般的なエンジン車から電気の供給を受ける必要があります。EVやハイブリッド、PHVなどを救護車に使うと、大電流が流れることで救護車が故障する可能性があるからです。
ブースターケーブルによるバッテリー上がりの対処には救援車が必要ですが、スマホのモバイルバッテリーのようにあらかじめ充電しておいて、バッテリー上がりの際に故障車のバッテリーに接続してエンジンを始動するジャンプスターターと呼ばれる製品や、バッテリー内に残っている電気を吸い上げて一気に流すことでセルモーターを回す「キャパシタジャンプスターター」といった製品もあります。
もしもの時に役立つ「脱出ハンマー」
クルマが水没するとドアに外から水圧がかかりドアを開けられなくなることがあります。また、横転してドアが変形した際などもドアが開かなくなることがあります。
こうしたときに脱出するには、サイドウインドウを開けて窓から避難することになるのですが、事故の際に12V電源が喪失するとウインドウガラスが開けられなくなります。
最後の手段として残されているのが窓ガラスを割って外に出ることですが、クルマの窓ガラスは簡単には割れません。クルマの窓ガラスを割るためには専用の脱出ハンマーを使用します。
脱出ハンマーの先端は鋭利に尖っていて、ガラスに突き刺さるようになっています。多くのクルマのサイドウインドウに使われている強化ガラスと言われるタイプのガラスは、ガラスの厚みの3分の1までに先端が突き刺さるとその構造上、バランスが崩れてガラス全体が崩壊するので窓から脱出が可能です。
フロントウインドウは強化ガラスではなく合わせガラスと言われるものが使われているので、脱出ハンマーではガラスを割ることができません。
最近はノイズ対策などでサイドウインドウにも合わせガラスが使われることも増えてきました。自分のクルマのどこが合わせガラスになっているかを確認しておくといいでしょう。
メーカーのお客様相談室に問い合わせて確認もできますし、国産車の場合はガラスに記載されたJISマークの近くにある刻印が、「T」もしくは「TP」の場合は強化ガラス、「L」もしくは「LP」となっているものは合わせガラスです。
脱出ハンマーを搭載しておくことと同時に、自分のクルマのどのガラスを割れば脱出できるのか? を知っておくことも大切です。
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