■軽自動車部門デザイン対決
●昭和代表/スバル360
●平成以降代表/初代ワゴンR
スバル360は、日本の大衆車の草分け。その設計コンセプトはあまりにも独創的であり、デザイン的にも真の傑作だ。あんなにちっちゃいのに、室内は広々してるんだから本当にスゲエ。
対するは、現代のトール/ハイトワゴン時代を切り開いた軽の革命児・初代ワゴンRだ。これはスバル360とは真逆の、究極の箱型デザイン。超絶シンプルな箱型が、なぜこんなに人の心を奪うのか!? なぜ? どうして!? と言わずにはいられない超絶傑作である。かのマルチェロ・ガンディーニ氏も「世界最高の自動車デザイン」と絶賛したという。
この勝負、ガンディーニ氏のお墨付きもあって初代ワゴンRの勝ち! 確かに軽トール/ハイトワゴンは、日本独自のデザイン世界であり、世界に誇る奇観です。平成の連勝だ。
■SUV部門デザイン対決
●昭和代表/初代パジェロ
●平成以降代表/現行ジムニー
今をときめくSUV。昔はSUVなんて言葉なかったけど、クロカン4WD系のボディタイプということで、十把一絡げにさせてください。
その昭和代表は、言わずと知れた初代パジェロだ。ジープをちょっと都会的に仕上げてみました、という三菱の無欲が大勝利を生んだのですね。改めて見ると、実にシンプルな箱型で、これがなんともカッコいい。パジェロは初代が一番カッコいい!
対する平成以降代表は新型ハリアー……ではなくジムニーです。誰も異論はないでしょう。まさに究極のミニマルデザイン。デザインレスなんだけど極限のデザイン。
あまりにもシンプルであるがゆえに、突っ込みどころがどこにもない。ある意味完璧な自動車デザインだ。初代パジェロもシンプルだけど、現行ジムニーにはやっぱり負ける。現行ジムニーの勝ち!
なんと平成以降が3連勝で同点に追いつきました!
最後の決着はミニバン部門! と思ったけど、国産ミニバンが生まれたのは平成になってから。昭和にもあったけどプレーリーとかしかないので勝負にならない。じゃ最終決戦は何部門!?
■最も美しいクルマ部門デザイン対決
●昭和代表/トヨタ2000GT
●平成以降代表/現行ロードスター
これぞ頂上決戦! もう何も言うまい。どっちが上なんだ!? どっちなんだ!? ロードスターの勝ち!
腐るほど異論はあるでしょう。そりゃあ2000GTは美しいです。斜め前から見ればフロントフェンダーの峰はたおやかに盛り上がり、それが波のように後ろへと流れている。サイドビューはロングノーズ・ショートデッキのお手本。さすが国産唯一のボンドカーだ。
が、ロードスターも負けてはいない。基本的なフォルムは同じ! 2000GTほどじゃないけれどロングノーズ・ショートデッキで、フロントフェンダーの峰は美しく盛り上がり、波のように後ろへと流れている。
これがFRスポーツカーの基本中の基本形、不動の文法なのである。その文法のなかで、ロードスターの美しさはアストンマーティンDB11にも匹敵する!
ロードスターが2000GTに勝るのはリアビューである。ロードスターのヒップは、美しくキュッとアップしているじゃないか! まるでいい女の後ろ姿。抜き去って行くロードスターは、このお尻から排気を噴射するそぶりを見せながら、軽やかに去っていく。
一方の2000GTは、お尻が小さすぎて、明らかにフロント部に負けている。スポーツカーは後姿が命! そこが惜しい!
ということでロードスターの勝ち! 4勝3敗の大逆転で平成以降の勝利となりました。
コメント
コメントの使い方