■日本製という安心感
さらに、みなさんへ質問を投げかけてみた。
●Q:レクサス車の特徴や強みとは何だと思いますか?……日本製の高級車という安心と信頼性(東京都・28歳)/日本のメーカーという安心感。何かあっても対応してくれそう(千葉県・40代)/まじめな日本人だからできる工業製品(神奈川県・20代)。
●Q:レクサスは欧州車に引けを取らないと思いますか?……一般の方は欧州車と同等と見ているけどクルマ好きはそう感じない(?)(東京都・29歳)/欧州車に対しても遜色ないブランド力があると思う(東京都・30代)/欧州車が身近になったぶん、相対的にレクサスが上に感じる(東京都・20代)。
冒頭で述べたとおり、「日本製の高級車」というのがレクサスの大きな強み。これを実感するユーザーが少なくない、ということが判明。
また、欧州車に遜色ないブランド力があることを、若い層は感じている。レクサス、一般に受け入れられている一面もあるといえる。
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レクサス、日本での浸透具合はどうか!? ……この思いを抱きつつみなさんへ聞いてみた当企画。
紹介したように、今回の好意的な回答が意味することは……、関係者のカイゼンとかなりの努力、幾多の苦労がユーザーにも届いている、といえよう。
レクサスは「ドイツ御三家」に真っ向勝負が挑める日本で唯一のブランドだが、まだ歴史は浅い。
名だたる名店は一朝一夕には成立しない。「世界に誇ることができるブランドを自分たちが育てていく」という自覚を、今後ともメーカーはもちろん、ユーザー側も意識する必要がありそうだ。
■海外ではどのような評価なのか!?
1989年、アメリカで生まれたレクサス。そのレクサスに対する、アメリカ人の信頼度は今でも揺るぎない。
ブラント立ち上げ当初の1990年代前半は、アメリカ人の多くがレクサスがトヨタの高級ブランドであると認識していなかった。なかにはアメリカのメーカーだと思い込んでいる人もいたほどだ。
キモは「メルセデス級の品質でサービスもいいのに高級車としてはリーズナブル」というポジティブな商品イメージだ。
しかも、リセールバリューの高さも魅力で、10年落ち&10万マイル(16万km)のレクサスRXでも100万円前後の値が付くことがある。
一方、欧州でのレクサスは厳しい道を歩んできた。導入当初は、ジャーマン高級車のヒエラルキー(社会認識としての序列)で、ジャーマン3と呼ばれるメルセデスベンツ、BMW、アウディ(VWグループ)と肩を並べることができなかった。
欧州各国のユーザーは、レクサスがトヨタの高級ブランドであることを認識しており、ドイツでの日本車の立ち位置という観点から、アメリカのような順風満帆な門出にはならなかった。
だが、2000年代から2010年代にかけて状況は徐々に変わっていく。
ジャーマン3が若者向けのエントリーモデルや、各種クロスオーバーなどモデルの多角化を進めるなかで、結果的にレクサスはジャーマン3のガチンコライバルとなり、欧州各国のユーザーは改めてレクサスの商品性を真正面から受け止めるようになっていった。
そのほか、中国でもミニバンのLMが2000万円超でも販売好調など、レクサスブランドに対する称賛の声が多い。
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