今や現役はハイゼット&キャリイのみ それでも愛は消えない!! 最新軽トラ事情

■もう新車じゃ買えない!! 軽トラ中古車事情

 2021年7月、トヨタ、日野そしていすゞが展開している、商用車事業プロジェクト「コマーシャルジャパンパートナーシップ(CJP)」にスズキとダイハツが新たに参画することが発表された。

 CJPは日野といすゞが培った商用車事業基盤にトヨタのCASE技術を組み合わせることで、輸送業が抱える課題の解決やカーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目標に立ち上げた取り組み。

 ここに軽自動車を得意とするスズキとダイハツが加わったことで、協業体制を軽自動車まで拡大させ、いずれ軽商用車は統一されるはず。

 軽商用車の新車部門において、現在スズキとダイハツが圧倒的なシェアを占めているのはご存知のとおり。

ホンダ アクティ(中古車価格:23万8000円〜210万円)…2009年登場の最終型は、ホイールベースの短縮やタイヤの切れ角を広げるなど基本的なパッケージングを見直すことで、広いキャビンと軽No.1の小回り性能を実現(当時)。最低地上高185mmを確保し、リアには軽トラック唯一のけん引フックを標準装備するなど、使い勝手のよさが光る
ホンダ アクティ(中古車価格:23万8000円〜210万円)…2009年登場の最終型は、ホイールベースの短縮やタイヤの切れ角を広げるなど基本的なパッケージングを見直すことで、広いキャビンと軽No.1の小回り性能を実現(当時)。最低地上高185mmを確保し、リアには軽トラック唯一のけん引フックを標準装備するなど、使い勝手のよさが光る

 軽トラックでは、スズキキャリイとダイハツハイゼットトラックがオリジナルで、キャリイはOEM供給され、日産NT-100トラック、三菱ミニキャブトラックとして販売。またハイゼットトラックはトヨタピクシストラック、スバルサンバートラックとして販売されている。

 以前は、ホンダや三菱、スバルも自社開発していたが、ホンダアクティトラックは2021年4月に生産終了。三菱とスバルはOEM供給となり、バッジが異なるだけで、性能面では同じということになっている。

三菱 ミニキャブトラック(中古車価格:1万円〜198万円)…1999年に登場したミニキャブトラックは三菱の自社開発。センターミドシップレイアウトを採用し、セミキャブスタイル&ロングホイールベースが特長。そして荷台幅を拡大し、積載性能を向上させている。エンジンは、高い燃費&環境性能を実現した新リーンバーンMVVという3気筒SOHCを全モデルに搭載している
三菱 ミニキャブトラック(中古車価格:1万円〜198万円)…1999年に登場したミニキャブトラックは三菱の自社開発。センターミドシップレイアウトを採用し、セミキャブスタイル&ロングホイールベースが特長。そして荷台幅を拡大し、積載性能を向上させている。エンジンは、高い燃費&環境性能を実現した新リーンバーンMVVという3気筒SOHCを全モデルに搭載している

 では、中古車ではどうだろうか。2013年に登場した現行型キャリイの中古車は、約1536台流通していて、価格帯は約21.8万〜約398万円と幅広く。250万円以上のクルマはキャンピングカー仕様となる。

 一方2014年に登場したハイゼットトラックは、約1300台の中古車が流通していて、価格帯は約38万〜約440万円。こちらも高価格帯の中古車はキャンピングカー仕様となる。

 また、2009年〜2021年まで販売されたホンダアクティトラックの最終モデルの中古車は約564台流通していて、価格帯は約23.8万〜約210万円。

スバル サンバー(中古車価格:4万9000円〜179万8000円)…1999年に登場したサンバートラックは、フルキャブボディの採用による、クラストップレベルのカーゴスペースの確保や、スペース効率と走行安定性に優れる軽トラック唯一のRRレイアウトが特長。搭載するエンジンは出力向上した4気筒を採用。新設計の4輪独立サスペンションにより、乗り心地と操縦安定性を両立
スバル サンバー(中古車価格:4万9000円〜179万8000円)…1999年に登場したサンバートラックは、フルキャブボディの採用による、クラストップレベルのカーゴスペースの確保や、スペース効率と走行安定性に優れる軽トラック唯一のRRレイアウトが特長。搭載するエンジンは出力向上した4気筒を採用。新設計の4輪独立サスペンションにより、乗り心地と操縦安定性を両立

 これらのモデルは最新のモデルが最も流通台数が多くなっているが、スバルサンバートラックはスバルが自社生産していた1999年〜2012年までのモデルが約573台と最も多い。また三菱ミニキャブトラックも自社開発車だった1999年〜2014年式が約390台と最も多くなっている。

 OEM化によりベース車のひとり勝ちとなる一方で、中古車でしか手に入らない自社開発モデルはそれぞれの個性が際立ち、高い人気を維持していることがわかった。

(TEXT/萩原文博)

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