■若い世代のGT-Rファンへメッセージをぜひお願いします!
R34GT-Rの中古車相場が高騰してしまったので、R34スカイラインの外観をGT-R化したり、エンジンをRB26DETTに載せ替えたりするようなカスタムを見かける機会が増えてきた印象があります。
最近ではベース車となるR34スカイラインの車両や部品の価格も高騰しており、GT-R仕様にするだけでかなりの費用となるようです。20年前のクルマなので故障や部品入手で困るなど、楽しむには課題が多いと思います。
トラブルは1回だけとは限りませんし(おそらくは2回以上でしょう)、その都度、出費もかさみます。それに何回耐えられるか・・・。エンジン本体が壊れたら数百万円の出費です。気力だけではどうにもならないこともありますよね。
どうしてもR34を含めた第二世代スカイラインGT-Rが欲しいとしたら、経験者の人と知り合うことをおすすめします。
GT-R経験者の人のクルマに乗せてもらい、可能なら運転させてもらう。購入時には一緒に見てもらうと安心です。可能なら、経験者の方のを譲ってもらうのが理想的ですよね。
今回、若いGT-Rファンの方にお伝えしたいのは、「どうしてもGT-Rがいい」というのでしたら中古のR35GT-Rがよいと思います(もちろん中古でも高額ですが「GT-Rにこだわりたい」という前提で)。
2007年から14年間生産しているので、初期型でも新型の部品でアップグレードして、カスタマイズ感覚で楽しめます。そして何より補修部品の心配がありません。さらに手荒く扱われたクルマが少ないので、安心して選べると思います。
そしてVR38DETTは、エンジンの匠が手組みした素晴らしいものです。
RB26DETTを搭載した第二世代GT-Rとは異なる楽しさがR35GT-Rにはあると思います。将来、最後のガソリンエンジンを搭載したGT-Rとして、今以上にR35GT-Rが手の届かない価格になってしまう可能性もありますから。
■あなたにとって愛車はどんな存在ですか?
「人生を楽しくしてくれる相棒」です。
なくてはならない感じの存在なので「相棒」ですね。
R34GT-Rの代わりになるクルマがなかなか見つからないんですよねぇ・・・。
■取材後記
「R34GT-Rの代わりになるクルマがなかなか見つからないんですよねぇ・・・」とつぶやきながら、おそらくは無意識のうちに遠くの方を見つめる高崎さん。
約30万km、19年半をともにしてきた文字どおりの「愛車」だ。そう簡単に代わりになるクルマが見つかるはずもない。
クルマのコンディションはもちろん、これまでの明細や記録などがまとめられた辞書のように分厚いファイルが愛情の深さを物語っている。
車種を問わず、長きわたって1台のクルマを所有するオーナーの多くがこのように関連書類をきちんと保管、ファイリングしているケースが多いように思う。いわゆる「ワンオーナー車あるある」だ。
通勤を含めて普段の足として、休日のドライブや買い物のお供として・・・。高崎さんが外出する時にはこのR34GT-Rが活躍してきたようだ。
大切にしているけれど過保護にはしない。雨の日も乗る。まさに使い込まれたからこそ際立つ適度なヤレが印象的であった。
そして何より、周囲がこれほど騒いでいても、高崎さんとR34GT-Rとの接し方はまったくといっていいほどブレがない。これはなかなか真似ができないことだと思う。
今回の取材中、いつの間にか高崎さんを囲み、GT-R乗りの方たちが集まってくれてクルマ談義に花が咲いた。それはもう、仕事であることを忘れそうになるほど楽しいひとときであった。
オフレコを含めてとても貴重なエピソードを伺うことができたのもGT-Rオーナーの皆さまのおかげだ。長時間にわたり取材にお付き合いいただいた高崎さんをはじめ、GT-R乗りの皆さまにこの場を借りて心よりお礼を申し上げます。
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