なぜ売れないホンダ フィット不振の理由を大調査!!! 原因は「N-BOXにあり」!!?


■清水草一氏が語る「フィットとヤリスのいいところ、悪いところ」

「顔もいい!」と清水氏自身もフィットに負けないイイ顔でポーズ

●フィットのいいところ……弱点らしい弱点がない

 走りよし、実燃費よし、居住性よし、内装よし、外見よし。なかでも居住性と内装はクラスNo.1! そのほかの要素が飛び抜けていいわけじゃないけれど、水準は充分以上に満たしている。

 しっかり美点はあって弱点なし。この先も売れなかったら開発者は頭を抱えるだろう。私も頭を抱えてます。なぜ売れないの〜〜〜!?

●フィットの悪いところ……まさかの、ナシ!!

●ヤリスのいいところ……走りと実燃費

今回のHVのZグレードはまずまずだが「それ以外のグレードは内装が安っぽい」と清水氏

 ヤリスの実燃費はすさまじい。加速も軽快で心地いい。ボディの軽さが生きている。ただ、その分乗り心地は若干荒く、「えっ!?」と驚くほど後席は狭い。ほとんど「2+2」に近いくらいだ。ラゲッジも断然狭い。

 ヤリスは欧州戦略車で、日本でこれほど売ろうとは思っていなかったのだ。インテリアも安っぽい。なにより個人的にダメなのがエクステリアだ。特に顔は「毒虫」。それが、なぜこんなに売れるのか……。

●ヤリスの悪いところ……安っぽいインテリア、そして後席とラゲッジの狭さ

【調査1】フィットをかなり高評価の渡辺陽一郎氏

「優れたいいクルマですよ」と変わらず言い続ける渡辺氏

 私は昨年のカー・オブ・ザ・イヤーでフィットに10点を投じた(調査3のかたがたもそうですが……)。

 全高が1550mm以下のコンパクトカーでは、車内が最も広い。特に後席は快適で、燃料タンクを前席の下に設置したから荷室のアレンジも多彩。価格は割安で、売れ筋になるホームの場合、NAとハイブリッドの価格差を約35万円に抑えている。

 ところが! 売れゆきは伸び悩む。今年1~9月の1カ月平均登録台数は約4800台だ。ノートの約7400台、ヤリス単独の約1万台に比べて大幅に少ない。

●視覚的には貧弱……か

 販売低迷の理由として、まず外観の存在感が弱い。ヤリスやノートは怒り顔で、個人的には好きではないが、表情に強い主張がある。ヤリスは後方視界を犠牲にして、サイドウインドゥの下端を後ろに向けて持ち上げた。その点でフィットの形状は良心的だが、販売面では損をしている。

 シンプルなインパネのデザインや2本スポークのステアリングホイールも、機能は優れているが視覚的には貧弱だ。グレード構成も難解で、スポーティなRSはネスに変わり、魅力が伝わりにくい。

●鈴鹿製作所が混雑!

 販売面では同門のN-BOXに需要を奪われている。N-BOXは今年1~9月に1カ月平均で約1万7000台が届け出され、ヤリスよりも圧倒的に多い。また生産を行う鈴鹿製作所では、フィット以外にも軽のNシリーズとシャトルを手がけ、狭山工場の閉鎖によりヴェゼルまで加わった。

 販売店では「人気車の生産が鈴鹿に偏り、コロナ禍の影響も加わり、納期が遅れているのではないか」という指摘もある。まさに『不遇のフィット』。優れた商品なのにもったいない。

【調査2】ある関東圏のホンダ販売店・営業マンを直撃!

モデューロXを加えると全6タイプあるフィット。写真はクロスオーバー風のクロスター。多彩なバリエーションが魅力なのか? そうでないのか!?

 フィットが売りにくい、というよりN-BOXが売りやすいということがあり、私どももついN-BOXを推すというのはありますね。これ、「フィットの台数が伸び悩む」大きな要因だと思います。

 先代までのフィットオーナー様だけでなく、ステップワゴンのお客様もN-BOXに買い替えるケースもあるほど、N-BOXは相変わらず大人気。リセールバリューがいいから、お客様は買いやすいし、私どもは売りやすいですね。

 また、デザインが柔らかすぎることも要因ですよ。好調なヤリスは『万人受け』の顔だしスタイリッシュ。あのような顔でないと今は売れないと思います。フィットの次のMCの際は顔がシャープに変わりますよ、きっと。

 その顔を含めてデザインにインパクトがないのも、売る側の私どもとしては、正直……苦労する部分ですね。

 ホームやネスなど全6タイプあるのがわかりづらく、これが伸び悩む要因とは思えないけど……、ま、クロスターを含めた3タイプでいいと思いますよ(笑)。

 でも、フィットは先代より剛性がかなり上がり、出来がよくなったので、試乗したら即契約というお客様も多いですよ。実にいいクルマですよ、フィット!

次ページは : 【調査3】昨年のカー・オブ・ザ・イヤー「フィットに10点」入れた評論家のみなさんを直撃!

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