検証 「○○の再来」といわれたクルマは本家を超えられたのか!?

■同一モデル/原点回帰系

 『○○の再来』には、ブランニューカーだけでなく同一モデルのケースもある。その多くは初心に立ち返る原点回帰だが、なかには過去の成功例に回帰するケースもある。

 現行モデルではロードスター、ジムニーが典型的な成功例だ。

■マツダ ロードスター(現行)→初代(NA)に原点回帰

現行マツダロードスター(右手前)と初代NA(左奥)
現行マツダロードスター(右手前)と初代NA(左奥)

 モデルチェンジのたびに大柄になり、エンジンも大きくなってきた。が、現行の4代目はダウンサイジングとダイエットを図り、ヒラリとした運転感覚を取り戻している。積極的にシフトレバーを動かし、懸命に走る姿は初代のNA型を思わせるものだ。

●再来度:★★★★★

■日産 ブルーバード(910)→510に回帰

日産 ブルーバード(910)
日産 ブルーバード(910)

 歴代のブルーバードは「510」の成功体験に惑わされてきた。あの手この手を打ってきたが、この6代目となる910はスタイリングだけでなく、走り味も似ている。販売は好調で、当時ブルーバードの復活にみんなホッとした。

日産 ブルーバード(510)
日産 ブルーバード(510)

●再来度:★★★★☆

■日産 フェアレディZ(Z34)→初代(S30)に原点回帰

日産 フェアレディZ(Z34)
日産 フェアレディZ(Z34)

 初代S30型フェアレディZは北米だけでなく日本でもヒットしてスポーツカーの概念を変えた。6代目は誰が見てもフェアレディZとわかるデザインと走りだ。

日産 初代フェアレディZ(S30)
日産 初代フェアレディZ(S30)

●再来度:★★★☆☆

■スズキジムニー(現行)→初代(LJ20)に原点回帰

スズキ ジムニー(現行)
スズキ ジムニー(現行)

 1970年にデビューした初代ジムニーは、軽自動車でありながらメカニズムは上級のクロカンSUVと変わらなかった。先代型では販売面で苦戦したジムニーだったが、現行モデルからは初代のワイルドな雰囲気と味が伝わってくる。SUVブームもあるが、原点回帰が大ヒットの要因。

スズキ 初代ジムニー(LJ20)
スズキ 初代ジムニー(LJ20)

●再来度:★★★★★

■名車をオマージュした復刻車たち

■トヨタランドクルーザー(FJ40)

トヨタ FJクルーザー(2010年日本販売開始)
トヨタ FJクルーザー(2010年日本販売開始)

 名車FJ40系ランクルの精悍なフォルムを今風にアレンジし、タフなメカニズムに磨きをかけたのがFJクルーザーだ。街の景色にも似合う洗練されたデザインにまとめているし、運転しやすいなど、進化がよくわかる。

トヨタ ランドクルーザー(FJ40)1960年デビュー
トヨタ ランドクルーザー(FJ40)1960年デビュー

●再来度:★★★★★

■VWビートル(タイプI)

VW ニュービートル(1999年日本販売開始)
VW ニュービートル(1999年日本販売開始)

 20世紀の偉大な傑作車をオマージュしたデザインを積極的に採用するとともに、21世紀の今に合うようにFF方式に転換してフレンドリーなファミリーカーに料理した。特に初代モデルは、ビートルらしさが全開だ!!

VW ビートル(タイプI)1941年デビュー
VW ビートル(タイプI)1941年デビュー

●再来度:★★★★☆

■フィアット NUOVA500

フィアット 500(2008年日本販売開始)
フィアット 500(2008年日本販売開始)

 そのネーミングからわかるように、21世紀に活躍するニュー500だ。スタイリングに目が行くが、走りの雰囲気も上手に再現している。パッケージングも上手で、次の世代ではEVもラインナップした。見事な再現度だ!!

フィアット NUOVA500(1957年デビュー)
フィアット NUOVA500(1957年デビュー)

●再来度:★★★★★

■アルピーヌA110

アルピーヌA110(現行)2018年日本販売開始
アルピーヌA110(現行)2018年日本販売開始

 ラリーやレースで活躍したリアエンジンの名スポーツカーを上手に21世紀に甦らせた。デザインはアルピーヌA110とわかりやすい。しかも走りの実力は初代モデルを大きく超えている。見事な出来栄えだと思う!!

アルピーヌA110(1963年デビュー)
アルピーヌA110(1963年デビュー)

●再来度:★★★★★


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