「貧乏人に見られるよりは、金持ちに見られたい」「他人からナメられたくない」。人の心はそれぞれであるため、そのようなことをまったく思わない人もいるだろう。それはそれで、もちろん構わない。
だが一部には必ず(思いの強度はそれぞれだとしても)そのようなことを思う人間はいる。なぜならば、それは人間という社会的な生き物が『後天的に獲得した本能』に近いものであるからだ。
で、周囲に「あいつ、けっこうカネ持ってるな……」と思わせることができる、てっとり早い方法のひとつは「高いクルマ」に乗ることだ。極端な話としては、数億円のブガッティに乗っている人間は、どこからどう見ても金持ちにしか見えない。
だが……、普通に考えてブガッティを買うことなどできない。いや、たとえブガッティでなく、それが「ベンツのGクラス」であったとしても、実際に入手するのはなかなか難しい。
ならばどうすればいいか。答えは極めてカンタンで、「高そうに見える、実はそんなに高くない中古車」を買えばいいのだ。
カーマニアは中古車の相場にも詳しいため、マニアからはすぐに見破られるだろう。だが、中古車相場にも詳しいカーマニアなど、全日本人の5%ぐらいしかいないので(筆者独自調査)、まったく問題はないのだ。
さぁ、今すぐ「高そうに見える、実はそんなに高くない中古車」を買い、己の年収を『偽装』しようじゃないか!
※本稿は2021年12月のものです
文/伊達軍曹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年1月10日号
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