伝説のミニカーショップイケダ閉店と同時に廃刊となったミニカーマガジンとは?

■コレクターが語る「ミニカーマガジン」の魅力とは?

中身も非常に濃かった「ミニカーマガジン」。毎月様々専門家か得意テーマの記事を寄稿していた。
中身も非常に濃かった「ミニカーマガジン」。毎月様々専門家か得意テーマの記事を寄稿していた。

 ミニカーマガジンはミニカー好きの子どもから大人、そしてトミカ2万台規模を収集するコレクターまで多くのミニカーファンに愛される雑誌であり、なおかつ世間一般には知られていないディープなミニカーの世界を知る最強の教科書でもあった。

 コレクターの皆さんはミニカーマガジンに対してどのような思いを抱いているのだろうか?

最後となった2021年7月号の発行部数は3万部!
最後となった2021年7月号の発行部数は3万部!

 創刊号からミニカーマガジンを愛読してきた2人のコレクター、川中 聡さんと永田 容啓さんにミニカーマガジンの思い出を語っていただいた。

●川中 聡さん/大阪府交野市在住

 ミニカーショップイケダさんは老舗中の老舗であり、特に特注トミカでは開拓者ともいえる存在でしたね。ミニカーマガジンに関しては、前身の『月刊ミニチュアカー』から読んでいて、『ミニカーマガジン』は創刊号から読んでいます。

 私は西部警察が大好きで、中学生の頃からトミカをカスタムしてガゼールやマシンXを作ったり、装甲車をプラ板から自作したりしていました。ボツ覚悟でこれらのカスタムミニカーの記事を編集部に投稿したところ、2000年4月号に掲載いただいたのがお付き合いの始まりです。

 以降、キャラクターカー特集や3インチ日本車特集など、年1回のペースで20回も掲載頂きました。編集部のYさんには大変お世話になりました。

 個人的には、自作のカスタムトミカが掲載された2001年3月号の「カスタマイズトミカを作りましょう」に思い入れがあります。

 『欲しい車種がトミカにないから自分で作ろう』という発想で、トミカをカスタムして別の車種に変える、という内容です。今見ると恥ずかしい限りですが、当時はトミカをカスタムしているコレクターはほとんどいなかったと思います。

 ネットに情報があふれる昨今、ミニカーマガジンのような雑誌は存続が難しいかもしれませんが、突然の廃刊は非常に驚き寂しかったですね。

 年始のベストミニカーアンケート特集は、同じミニカーに人気が集中することがなく、ミニカーの奥深さとコレクターの幅広さを実感できました。「こんなミニカーがあったんだ」「こんな特徴があるのか」と、偏りがちなコレクター目線を広げてくれる役割もあったと思います。

 いつかは不定期のネット記事でもよいので是非復活してほしいと思います。

●永田 容啓(やすひろ)さん/静岡県浜松市在住

 ネットがあまり普及していない頃より愛読しており、当時は新しく発売されるミニカーの情報を得るための貴重な資料として重宝していました。2007 年より巻頭を飾る特集記事を年に一度書かせていただくことになり、光栄に感じておりました。

 私自身も40年近くミニカーのコレクションをしており、その時代時代で集めるものも変わったりしましたので幅広いジャンルのミニカーを読者の皆さんにご紹介できたかなと思っています。

貴重なミニカーマガジン創刊号の表紙はRX-7が飾った
貴重なミニカーマガジン創刊号の表紙はRX-7が飾った

 やはり自分が苦しみながら書いた記事には愛着があります。特に大好きなフェラーリの記事やポルシェのCカーの特集などはかなり力が入っておりました。もちろんトミカ関係の記事も書きました。

 イケダさんがお店を閉めたことは非常に残念です。20代の頃から東京出張の際にはできるだけ効率よく仕事を片付けてイケダさん、ガリバーさん、アド(アイアイアドカンパニー)さんに寄り道してカバンを膨らせて帰ったことを思い出します。

 お金が無くて新幹線でビールを買えないこともよくありました(笑) イケダさんも日暮里駅近くの最初のお店が面白かったです。その頃から掘り出し物がたくさんありましたね。

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