■市街地や郊外でホワイトアウトに巻き込まれたらどうする?
一般道路でホワイトアウトに遭遇した際、また降雪や地吹雪などで視界が悪い場合はどうすればいいのか。
まず大切なのは、自分のクルマの存在を周囲に知らせることだ。ヘッドライトはもちろん、フロントフォグランプ、ハザードランプも点灯し、自車の存在をアピールする。
リアフォグランプ装着車は、こちらも迷わず点灯したい。視界不良の際に、リアフォグランプは役に立つ。赤色の強い光は、ヘッドライトやフロントフォグよりも目立ち、周囲への強いアピールになるだろう。
ただし、豪雨や濃霧、ホワイトアウトでもないのにリアフォグランプを点灯し走行するのは迷惑極まりない行為だ。使いどころを考えて、効果的に使用したい。
そして、可能な限り道路から離れ、周囲の駐車場や安全地帯で停車したい。視界ゼロのまま走行を続けるのは非常に危険である。安全が確保できる場所で停まり、外の状況が良化するのを待つのが、大切な対処法だ。
■高速道路では、止まらないほうが良い?自動車専用道路でのホワイトアウト対策
一方で高速道路に代表される自動車専用道路では、対処方法が少し異なる。近隣施設の駐車場など、安全確保ができる箇所がない自動車専用道路では、ホワイトアウト時に急停止すると、後方からの追突を食らってしまう。
前方が真っ白になった時には、まず自車のスピードを落とすことが必要だが、完全停止はもう少し後だ。前述のライト類を全点灯しながら、すぐに停車できる速度でゆっくりと進んでいく。自車位置を周囲に知らせるためにホーン(クラクション)を使用するのも有効だ。
微速でもいいのでゆっくり前進しながら、路側帯の方へクルマを寄せる。追い越し車線にいた時は、無理に左に寄らず、右側のガードレールへクルマを寄せていこう。大切なのは、前方のクルマを気にしながら、ゆっくりと安全に、時間をかけて停車までクルマを運んでいくことだ。
全車両がカメのように、少しずつ前へ前へと進んでいけば、大規模な追突事故や多重事故は防ぐことができる。絶対的な安全地帯に止まれない状況では、止まるよりも少しずつ動く方が大切なこともあるのだ。
■安全走行はドライバーの知識と判断で生まれる
降雪する場所であれば、どこでも発生可能性があるホワイトアウト。暴風でなくとも、雪と風が合わさる気象条件では、クルマの運転がシビアで危険になるということは覚えておくといいだろう。
さらには、これに「夜」という条件が加わると、視界はさらに悪くなる。軽度の雪でも視界不良が発生する確率は高くなるのだ。
こうした条件に年に数回おかれることがある筆者は、まず「目立つ」ことを優先する。そして、雪×風×夜といった、悪条件が掛け合わされる時には、クルマを使わないという判断も大切だ。ハンドルを握るドライバーには、十分な対処法を身に着けるとともに、賢明な判断を常にお願いしたい。
冬道の安全走行を支える大黒柱は、あなた自身の無理をしない気持ちから生まれるのである。
【画像ギャラリー】無理して走り続けるのは絶対禁物!! 視界ゼロのホワイトアウトの恐怖と対処法(6枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方