【必読】冬のドライブの後始末! 春に向けての重要なクルマメンテナンスとは

■下回りの洗浄後は防錆ケア

シャーシブラックにはクリアタイプのものも存在する(phantom1311@AdobeStock)
シャーシブラックにはクリアタイプのものも存在する(phantom1311@AdobeStock)

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 さて、下回りの洗浄が終わったら、日にちを置かないようにしてケアへと移りたい。要は油分や塗料で表面をコーティングしてやるのだ。

 最も一般的なのは、シャーシブラックというクッション性のある柔らかい塗料をスプレーする。昔は下回りは、このシャーシブラックでコーティングすることが義務付けられており、コニやビルシュタインの高性能なダンパーも車検時には真っ黒く塗られてしまうこともあった。

 このシャーシブラックを塗装してもいいが、見た目が黒くなってしまうのと塗った部分と塗らない部分がクッキリと分かれてしまうのが嫌だというヒトもいるだろう。そんな場合には、透明タイプのシャーシブラックを利用するのがお勧めだ。

 防錆という点でいえば、より効果の高いケミカル剤もある。ノックスドールは整備工場などプロのメカニックも使う実績のある防錆剤だ。またCRC3-36などマリン用の高粘度な潤滑剤をスプレーしておくのもいい。

 ただし、よほど車高の高いクルマでない限り、下回りにスプレーで塗料を塗るのは難しい。この作業をするにはしっかりとしたガレージジャッキとジャッキアップしたクルマを支えるリジッドラック、そしてジャッキアップしても安定しているコンクリート製の床、キチンとジャッキアップできるスキルが必要だ。

 ボディも隅々まで洗い、塩分をしっかりと落としておく。サビの原因にもあるので、落ち葉や砂など水分を含みやすい異物をボディの開口部などの隙間に残さないようにしよう。

 足回りでは、さらにディスクローターの摩耗具合も確認しよう。都会の雪道を走ると、チェーンによってアスファルトが削られ、小石混じりの雪を巻き上げることもある。

 その際にディスクブレーキに小石を噛み込んでしまうと、ディスクローターがレコード盤のように溝が入った凸凹な減り方をしてしまうことがある。

 これはブレーキ鳴きや偏摩耗によるジャダーの原因にもなる。ブレーキをかけた際に変な音がしたり、ローター表面が今までとは違う減り方をしてきたら、そうした異物が原因の可能性もあるので、点検することだ。

■エンジンルーム内の春対策メンテナンス

クーラントの濃度も適切に。希釈するときは水道水ではなく精製水を使うようにしたい(U-image@AdobeStock)
クーラントの濃度も適切に。希釈するときは水道水ではなく精製水を使うようにしたい(U-image@AdobeStock)

 暖かくなってきたら、エンジン回りの冬対策はもう必要ない。そのままにしていても壊れることはないが、気温が上昇してくると最適な仕様とは言えなくなってくるので、メンテナンスしてやった方がクルマの負担は少なくなる。

 その最たるものはクーラントだ。LLC(ロングライフクーラント)は濃度により氷点を調整することができる。

 水で薄めない分氷点は下がるが、冷却性能としては若干低下するので、真夏は水温が上昇したり、電動ファンが余計に回ってバッテリーやオルタネータの負担が増えることになる。できれば適正なレベルまで水で薄めたいところだ。

 最近のクルマはクーラントも量が少なめなので、リザーバータンク内のクーラントをポンプなどで吸い取り、水を補充してやるだけでも希釈することができる。

 この場合、使う水を水道水にしてしまうと不純物やカルキなどが水路内で結晶化して、ラジエターコアを目詰まりさせてしまうので、できれば精製水を使うようにしよう。

 精製水はバッテリー補充液としてカー用品店で安く手に入る。ドラッグストアなどで販売されている高い精製水を使う必要はなく、工業用で十分なのだ。

 ウインドウウォッシャー液も希釈率で氷点が変わる。これは濃いと使った時に窓に残りやすいので、ギリギリまで水で薄めて使い、減ってきたら水を足してさらに薄めることで、本来の濃度に近付けよう。

 そして冬を乗り切ったバッテリーは、外気温の上昇に伴って活性が上がり、朝の一発目の始動も力強くなった印象を受けるかもしれない。しかし、リチウムイオンバッテリーほどではないが、鉛酸バッテリーでも一気に能力が低下することはあるので、コンディションには気を付けたい。

 2、3年ごとに新品バッテリーに交換している慎重派なら問題はほとんどないだろうが、資源の有効活用から考えるとまだまだ使えるバッテリーをリサイクルに回してしまうのももったいない。しかしバッテリー液のレベルは密閉型では分からないのでインジケーターで判断するしかない。

 充電量、放電能力などはバッテリー充電器や専用のテスターで測定できるので、自分でメンテナンスしてバッテリーを長持ちさせたいヒトは、揃えることだ。充電環境さえ用意できれば、バッテリーが長持ちする分、充電器代などすぐに元がとれる。

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