■ミニバン浦島太郎が驚き&感心の連続!
試乗記なので、いいかげん走り出したいと思います。
まず感じるのはボディのしっかり感だ。先代の微妙な頼りなさと比べると、長足の進歩である。
乗り心地はやや固めながら軽快で、走りにこだわる近年のトヨタらしい仕上がりだ。さすがTNGA。このしっかり感とひきかえに、フロア高は20mm上がったそうですが、そこは例の激安ステップで解決したのですね。
パワートレーンは、2Lガソリンと1.8Lハイブリッドの2種類。
特筆すべきは、ハイブリッドモデルがぐっと力強くなったことか。先代ノア/ヴォクシーは、車両重量的に動力性能がギリギリで、「遅っ!」と思ったけど、新型は「普通っ!」に快適に走る。普通が一番です。
新世代ハイブリッドシステムと銘打っただけに、燃費の改善も目覚ましく、都心部の一般道+空いた首都高の試乗で20km/L強をマーク! このサイズでリッター20km超えはすげえ。ちなみにガソリン車は10km/Lでした。
受注比率は現状、おおむね半々とのことですが、街乗り中心だと、ガソリン代が約2倍違ってくると思うべし。約40万円の価格差に悩むのう。
運転していて一番感心したのは、これまたお助け装備の「プロアクティブドライビングアシスト」!
ACCをONにしていなくても、カーブの手前で自動的に減速してくれる。首都高のようにカーブの多い道路では、手前でアクセルを離して「さて、ブレーキをば」と思ったところで、自動的に穏やかに減速するのでめっちゃラクチン!
前走車に追いついた場合も同様だ。エンブレだけでなくフットブレーキも作動させていて、ブレーキランプも点灯。その時はメーター内のインジケーターも点灯する。なんてよくできてるんでしょ〜!
ただしこの装備、前走車が急減速や停止した場合は、ドライバーがブレーキペダルを踏んで減速しないとダメ。そこまで全部助けると、ドライバーがブレーキを踏むことを忘れてしまうという調査結果があり、それを防止するためだそうです。
確かにラクチンすぎると、人間がダメになるからネ。これでも充分ラクチンすぎて、ダメ人間化しそうですから。
というわけで、すべてにおいて感心しまくりの試乗でしたが、お値段を見て仰天。車両価格も最高400万円近いけど、そこにセットオプション等をテンコ盛りすると500万円に迫ってくる。
ノア/ヴォクシーってこんなに高かったっけ? 最高でも300万円くらいだった気がするんだけど、それは8年前に先代が登場した頃の話で、その後装備の充実と共に価格もアップ。実は、新型になっての値上げはわずかなのだ。ミニバン浦島太郎でスイマセン。
■ウェルキャブも進化、そして値下げ!
開発陣の「移動する自由を広げたい」という思いが結実し、ウェルキャブも進化。
ベース車に後付けするのではなく同時に開発することでコストを下げ、車いす仕様の架装費用は36.3万円から19.7万円に激減した。
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