■クラウンエステート
クラウンのステーションワゴンは1999年に、クラウン自体がこの年11代目モデルに移行したタイミングから少し遅れて、車名もクラウンエステートに替え、ようやくフルモデルチェンジされた。
クラウンエステートもこのモデルからセダンのみとなったクラウンに準じたステーションワゴンだった。しかし、3列シート仕様が廃止された点やクラウン自体がこのモデルからスポーティなアスリートを強調し始めたこともあり、クラウンエステートもそれに準じてアスリートも設定。クラウン自体と同様に2.5L直6ターボを搭載したアスリートVもあった。
クラウンエステートも8代目クラウンステーションワゴンほどではなかったが、2003年にクラウン自体がゼロクラウンというニックネームが付いた12代目になっても継続生産され、2007年に絶版となった。
■セプター
少々わかりにくい話になるが、1992年登場のセプターは当時日本では5ナンバーサイズだったカムリの北米向けを日本仕様としたモデルである。そのため、ボディサイズは大きく、エンジンも3LV6を搭載するなど、アメリカンサイズだった。この関係は一時期のホンダアコードとインスパイアの例とも似ている。
セプターは本題となるステーションワゴンが最初にアメリカからの輸入という形で日本に導入され、のちに日本製のセダンとアメリカ製の2ドアクーペも加わった。
セプターステーションワゴンは大きなボディサイズを生かした広大なリアシートとラゲッジスペースを持ち、ラゲッジには後ろ向きの2人がけ3列目シートを持つなどの特徴があったが、華のあるクルマではなかったこともあり、印象が薄かったのも事実だ。
■カムリグラシア&マークIIクオリス
セプターは1996年、のちに5ナンバーボディのカムリを吸収する形でセプターの後継車となるカムリグラシアに移行した。
カムリグラシアはセプター同様、当時のウィンダムやアバロンといった北米向けセダンの普及モデルというポジションで、ステーションワゴンも設定。しかし、セプター同様印象の薄いクルマで、セプターにあった3列シート仕様がなくなったことくらいしか記憶がないというのが率直なところだ。
1997年登場のマークIIクオリスは、後述する長年生産された5代目マークIIワゴンの後継車である。しかし、マークIIクオリスはマークIIの車名が付き、当時のマークIIのようなフロントマスクは持つものの、FRだったマークII自体とはまったく関係のないカムリグラシアの兄弟車となるFF車である。そのため、クルマ自体の印象はカムリグラシア同様に薄い。
マークIIクオリスは2002年に後述するマークIIブリットに移行し、一代かぎりで絶版となった。
■マークIIステーションワゴン
マークIIのステーションワゴンもクラウン同様、長年設定されており、1984年登場の5代目マークIIのステーションワゴンは前述のマークIIクオリスが登場するまで販売された長寿車である。
5代目マークII自体は「マークII現象」という言葉が生まれるほど、豪華さをはじめ華のあることで人気となったモデルだった。しかし、5代目マークIIワゴンにはどうもマークII自体のような華は感じられず、印象に残っているのは「長寿車だった」ということだけだ。
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