クラウンは1枚に削減!! 一方48インチ大画面カーも登場と多種多様時代に
一方、複数枚数のモニターを用意したクルマもある。現行トヨタ・クラウンの前期型がそうで、インパネセンターに配置された上下2画面のモニターでクラウンユーザーを驚かせたものだった。
もっとも、上下2段のモニターの下段モニターは主にエアコンなどの機能の操作を行うためにあり(タッチパネル)、なんと上下に同じナビ画面を表示するような、ある意味、無意味な表示方法もあったのだ。
だが、それがクラウンのロイヤルユーザーにウケなかったのか、2020年末のマイナーチェンジで大画面モニター1画面に変更。2画面時代よりむしろ新しさを感じさせたのが面白いところだ。
しかし、複数モニターに関しては、上には上がいて、2019年のフランクフルトモーターショーで紹介された中国のEV、電動SUVのBYTON M-Byteに至っては、超横長48インチ曲面ディスプレイを搭載。インパネの縦面すべてがディスプレイになっているやりすぎ先進感溢れるデザインだったのである。
大型化はイイけど……マツダは視認性がイマイチ!! 何より各メーカーの値段が急騰中
逆に、新型車に試乗するたびに、「まだこの画面のままかよ!!」と、がっかりさせる例もある。そう、マツダである。すべての純正モニターは縦に狭い横長ワイド画面で、ヘディングアップでのナビルート案内だと、進行方向が極端に狭く、先が見通しにくい。
そうした場合、3D画面にすると多少、先まで見えることになるのだが、それでもほかの10インチ以上のモニターと比べてしまうと「残念」すぎる。マツダの某車種の開発責任者に聞いたところ、「コストの問題」とのことだった・・・。
もちろん、大画面モニターはTV同様にサイズ次第で価格も高価。それがユーザーに直接跳ね返ることも忘れてはいけない。
新型トヨタ・ノア&ヴォクシーにオプションの10,5インチ・ディスプレーオーデイオPlusは上級のノアS-Zの場合、19万300円となる。内容を考えれば決して高くはないが、それでも約20万円増しだ。S-Gグレードであればアドバンストパークなどの先進機能もセットでHVの場合、30万2500円と負担はさらに増すのだ。
画面位置も千差万別! ヘッドアップディスプレイで補完する例も
大仮面のモニターはナビだけでなく、様々な機能、操作を集約しているのが今のトレンドだが、その位置についても各車さまざまだ。理想は運転視界から視線を下げずに済む、比較的高い位置だろう。
新型トヨタノア&ヴォクシーは10.5インチもの大画面モニターがメーターとほぼ横一線に並んでいるから、実に見やすいと感じさせるし、メーターパネルを含む5つものスクリーンをダッシュボード左右いっぱいに並ばせるホンダeもしかりである。
ところが、新型メルセデスベンツCクラスに試乗した際、縦型というよりスクエアな大画面の11・9インチモニターは、メーター位置からするとやや下に配置されていることに気づいた。それだと、ナビ画面などを見る際、視線を落とすことになるはずである。
だが実はフロントウインドーに大きくカラフルにヘッドアップディスプレイが表示され、ドライバーはルート案内中でも前を向いていればよく、モニターを注視する必要がないことになる。
さすが、メルセデスベンツ!!とい言いたいところだが、ヘッドアップディスプレイが派手!?すぎて前方視界に影響しないわけではなく、一長一短に感じたのも本当だった。
コメント
コメントの使い方