■海外で引く手あまたの日本車2……マツダ AZ-1
続いて紹介するのは、マツダAZ-1。AZ-1はまさにJDMの影響によりアメリカで大人気となっている。マツダAZ-1はオートザムという、マツダの販売チャネルから1992年9月にデビューした軽のスポーツカーだ。
最高出力64psを発生する660ccのターボエンジンを運転席後方のミッドシップに搭載。2枚のドアは上方へ開くガルウィングドアを採用するなど、まさに小さなスーパーカーという仕様だ。
ミドシップに搭載する直列3気筒ターボはスズキ製だが、開発はマツダのみで行った。ボディの外装パーツには軽量化のため、FRPを採用。
ルーフは当時流行したガラス張りのキャノピーデザインを採用し、光の透過率を30%に抑えたセラミック処理を施したガラスをルーフ部に採用しているものの、運転中に直射日光が当たると頭頂部から汗が噴き出すほど暑かった。
AZ-1の特徴はトリッキーなハンドリングで、軽量ボディ+ミッドシップエンジン+ロックトゥロック2.2回転という仕様は荷重移動が機敏すぎて、コーナリング中に姿勢が乱れるケースが多かった。しかし、このような感覚を味わえるのがAZ-1の魅力でもある。
現在、AZ-1の中古車は約23台流通していて、平均価格は約225.9万円。中古車の価格帯は175.9万~約389万円と新車時価格を上回る中古車がゴロゴロしている。ちなみにOEM車のスズキ キャラはわずか6台しかなく、中古車の価格帯は約209.9万~269.8万円となっている。
■海外で引く手あまたの日本車3……日産 スカイラインGT-R(R34)
そして最後に紹介するのは、もはやこういった記事では外すことのできない日産R34型スカイラインGT-Rだ。北米だけでなく、香港をはじめとしたアジア、UAEそしてヨーロッパでも人気となっている。
オートオークションでは先日、走行距離1万6000kmのVスペックII ニュルが4,000万円で落札されるなど、まだまだ人気は健在だ。
R34型スカイラインGT-Rは1999年に登場。1989年に登場したR32型から始まる第2世代GT-Rの集大成といえるモデルである。
先代モデルと比べて、全長を75mm、ホイールベースを55mm短縮することで、より走りの性能を高めたホイールベース/トレッド比を実現した。
搭載するRB26型2.6L直列6気筒ツインターボエンジンはさらに熟成がすすみ、カムシャフトの変更や新型ツインボールベアリングセラミックターボの採用により、最大トルクのアップと鋭いアクセルレスポンスを可能とした。
組み合わされるトランスミッションにはドイツのゲドラグ社と共同開発した6速MTを搭載。従来の5速MT車の1~4速を1~5速に分割したクロスギヤレシオを採用するとともにシフト捜査力の低減やレバー剛性の向上を図り、2.6Lエンジンが生み出す強大なパワーを存分に味わえるシフトフィールを実現している。
さらに、2000年8月のマイナーチェンジでは当時量産車として初めてVスペックIIにNACAダクト付きカーボンボンネットを採用。そして2002年1月、R34型スカイラインGT-Rのファイナルモデルと言える限定車の「Mスペックニュル」と「Vスペックニュル」を1,000台限定で発売し、瞬時に完売した。
現在、R34型スカイラインGT-Rの中古車は約47台流通していて、平均価格は1,828万円。中古車の価格帯は1,350万~5,500万円となっている。高価格の中古車のほとんどは最終モデルのニュルとなっている。
こういった中古車バブルはいつか終わると言われるが、現在のところ弾けるような気配は見当たらない。
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