早すぎたホンダ エレメント……今や中古価格急上昇! 大人気ラシーンに続く?

■車幅がネックだったが、いまやフツーのサイズに! 不満点もあるが走破性は申し分なし

新車販売当時、国内では1815mmという全幅がネックとなったが、2020年代の基準でいえば幅広すぎるというほどでもない
新車販売当時、国内では1815mmという全幅がネックとなったが、2020年代の基準でいえば幅広すぎるというほどでもない

 ちなみに、開発時のメインターゲットとなったのは「ジェネレーションY」と呼ばれた世代で、当時でいうと20代前半の男性に選ばれることを目指していたという。

 キャビンの広さ感でいうとミニバンに近い部分もあるが、ミニバンに乗っていると子育て世代に見えてしまうことを嫌うのがジェネレーションYの男性だったという。ミニバンの使い勝手とSUVの走破性を両立したスタイリッシュなモデルは、そうした背景から生まれたのだ。

 そのためフラットフロアや跳ね上げシートというメカニズムからはステップワゴンのようなミニバンに近い印象もあるが、基本的には当時のCR-Vに似たメカニズムで構成されている。

 つまりエンジンは2.4L・DOHCであり、駆動方式は4WD。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアはダブルウィッシュボーンとなっている。4速ATとなっているのは、今どきの目線では不満も覚えるが、SUVとしての実力も非常に高い一台となっている。

 そんなエレメントはアメリカで生産された輸入車として日本で売られていた。

 2003年のデビュー当時は1815mmという全幅が、一般ユーザーにはネックとなっていたが、2020年代の基準でいえばけっして幅広ではないし、むしろ2575mmのホイールベースは短いといえるほどで、市街地での取り回しもスタイリングから想像するほど悪くはない。

■今見ても古くない! エレメント買うなら今が最後のチャンスかも

 こうしてエレメントの機能や開発時の狙いを振り返ると、デビューから20年近くを経て、再評価されているのも理解できる。とくにミニバン的なフラットフロアとSUV的なメカニズムのクロスオーバーという点は、現在のトレンドにおいても最先端であるといえそうだ。

 さらにいえば、ホンダから後継モデルが出なかったことで、エレメントの独自性はまったく古くならない。それも中古車における価値を高めているのだろう。日本での発売開始が2003年4月だったことを思うと、デビュー20周年となる来年には、ますます注目度を高めることだろう。

 まだまだ中古車市場では50万円台の個体も見つけられるエレメント、気になるならば早めに手を付けておくのがオススメだ。

【画像ギャラリー】こいつで走ればそこはカリフォルニア!! アメリカを感じるポップなSUV・ホンダ エレメント(13枚)画像ギャラリー

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