■ヒョンデの高性能ブランド「N」の特徴とは?
R&Dセンターを訪問したとき、デザインルームには、日本でも発売された「アイオニック5」のスポーツバージョン、「Nモデル」が展示されていた。
撮影は許されなかったが、ボディはスポイラー装着などで全幅は50mmワイドで、全高は15mm低かった。ボディカラーは「N」を象徴するブルー。オレンジ色のアクセントも「N」の特徴になる。室内では太いハンドルのほかに、セミバケットシート、4点式シートベルトが装着されていた。さらにコクピット周辺にはオーバーブーストボタンなども装備されていた。
かなり本格的なEVチューニングカーだ。日本ではようやくEVが発売されたばかりというのに、韓国のメーカーは、すでにモータースポーツの分野まで見越したクルマづくりを進めていた。
その流れを証明するかのように、この日の「N day2022」の会場でアンヴェールされたのは、その日の午前中に、釜山モーターショーの会場で初披露された「アイオニック6」をベースにしたレーシングカー「RM22e」だった。
「RM19」(2019年/ミッドシッププロトタイプ)、「RM20e」(2020年/800psの水素レーシングカー)に次ぐ電動レーシングカーだ。
「出力を向上させ、サウンド、シフト、振動、ハンドリングなどで操る楽しさを提供する。すでにニュルブルクリンクでの走行テストも開始している」(開発チーム、サイモン氏)。
「アイオニック5」、「アイオニック6」と次々と市販化するEV。さらにそれらをチューニングしたスポーツモデル「N」は、ヒョンデが、メルセデスAMG、BMW・M、アウディRS、VW・Rのような高性能ブランドを目指して設定したブランド。ヒョンデのNの特徴は、電動車に設定した点だ。
「優れたコーナリング性能」、「エブリデイ スポーツカー」、「レーストラックで楽しむ」。この3点が「N」モデルが目指すスポーツカーづくりの原点。
すでに完成している「アイオニック5・Nモデル」が日本で発売されるかは、まだ未定だが、ぜひハンドルを握って、実力を試してみたいものだ。
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