■スポーティな走りが楽しめる国産車たち!
●マツダ CX-60
SUVながらマツダが提唱する”人馬一体”の思想を具現化。重心が高く、車重が思いSUVでありながら、ドライバーの期待とクルマからのフィードバックのリズムを一致させ、互いをシンクロさせるという考えのもと、パワーユニットの特性やシャーシの設定が煮詰められている。
なかでも新開発8速ATは、トルコンをクラッチに置き換えることでエンジンやモーターのトルクをダイレクトに伝え、MTのような駆動伝達と切れのいいリズミカルな変速を実現。アクセルの踏み込み、ハンドルを切ったときのフィーリングなど、あらゆる領域において、意のままにコントロールする楽しさが実感できる。
●スバル WRX S4
2.4L直噴ターボエンジンとトランスミッションのきめ細かな協調制御によって、伸びやかに出力が上昇する、途切れない加速感を実現する。トランスミッションは、2ペダルのスポーツドライビングを極めるべく開発された「スバルパフォーマンストランスミッション」を採用。
素早い変速や操作に対する応答性のよさはもちろん、S、S#モード選択時には、アクセルやブレーキペダルの操作からドライバーの意思を読み取り、トルク制御やブリッピングを駆使してシフトアップ&ダウンを行い、まるで熟練ドライバーが操作するMTのような変速感覚が味わえる。運転の楽しさはもちろん、セダンならではの居住性や実用性の高さも魅力だ。
●ホンダ シビック
現行型は「爽快スポーツe:HEV」をコンセプトに進化を遂げた。パワーユニットは2タイプ設定されており、主力は2L直噴エンジンと進化したハイブリッドユニットを組み合わせたスポーツe:HEVだが、熟成が図られた1.5L VTECターボエンジンも選べる。
スポーツe:HEVは、電気のパワーを活かした上質かつ爽快な走りが持ち味で、いっぽうの1.5Lターボは、アクセルワークに対して期待通りの加速レスポンスと伸びを発揮し、なおかつ強い加速を行う際に、エンジン回転数を段階的に制御して有段トランスミッションのような変速を実現する全開加速ステップアップシフト制御を採用したCVTが組み合わされる。耳に心地いいエンジンサウンドも相まって、クルマとの一体感を存分に堪能できる。
●ダイハツ コペン
ジャンルとしてはスポーツカーに属するので、走りが楽しめることに重きをおいて開発されているのは言わずもがな。しかし、コペンは他のスポーツカーとは違って、扱いに際してさほど神経質にならずに済むのがいい。軽自動車だからボディが小さくて取りまわしがいいし、車重が軽いので660㏄の排気量でも気持ちよさは十分に味わえる。
トランスミッションはCVTだが、コペン専用のセッティングがなされていて、マニュアル操作も可能。さらに、シフトダウン時にはショックのないスムーズな変速を行う「ブリッピング制御」が採用されるなど、スポーツドライブを楽しませてくれる。
●スズキ スイフトスポーツ
“走りを楽しむ”というテーマの記事において、圧倒的な出現率を誇るコンパクトスポーツハッチバック。歴代いずれのモデルも、スイフトをベースに日常での使いやすさを確保しながら、高性能なホットハッチバックへと仕上げられ、走りにこだわるカーマニアから絶大な支持を集めてきた。
本来、スイフトスポーツのようなクルマはMTで乗るのが定石だが、現行型の6速ATはスポーティな走りのためにチューニングが施され、パドルシフトを操作すれば素早い変速が可能だ。1.4Lターボのパワフルな動力性能と、軽快なハンドリング性能という持ち味は、ATであっても楽しむことができる。
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現代の自動車界においては、おっさん世代が楽しめるMT車は一部の高額スポーツカーを除けば風前の灯。自動車業界の将来を担ってほしい若者はAT限定免許を取るのが主流である。それでもかつてMT車で走りを楽しんだ人たちからすれば、ギアとギアをつなぐ変速を手動で行ってこそスポーツ走行であり、機械任せのシフトチェンジに物足りなさを感じるかもしれない。
しかし、MTでなければ走りは楽しめないのか? MT車こそがクルマ好きの選択なのか!? と問われれば、すべて否である。AT車であっても走りにこだわった車種は選べるし、AT車ならイージーかつスマートに走りを楽しめるのだから。
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