デカいボディを最大限に活かす
とはいえ、その巨体を日本の道路で走らせるのは少々苦労するかもしれない。
欧州のデュカトは2種類のホイールベース、3つの全長、3種類の全高を用意しているが、日本仕様として導入されるとオフィシャルに発表されたバリエーションは以下の3タイプとなる。
・全長5,413mm、全幅2,050mm、全高2,524mm、ホイールベース3,450mm
・全長5,998mm、全幅2,050mm、全高2,524mm、ホイールベース4,035mm
・全長5,998mm、全幅2,050mm、全高2,764mm、ホイールベース4,035mm
冒頭で欧州版ハイエースという表現を使ったが、ハイエースの大きい方のボディ(全長5,380mm、全幅1,880mm、全高2,285mm、ホイールベース3,110mm)と比べても、一回りは大きい印象を受けるのではないだろうか。
もっとも、デュカトをキャンピングカーの素材として考えると、余裕のボディサイズはアドバンテージにこそなれ、ネガティブ要素にはならないだろう。とくに室内高が1,932mm~2,172mmというのはキャンピングカーとして作り込んでいく上でおおいにメリットとなるはずだ。
さらにスマートキーや電動パーキングブレーキの採用、10.1インチのタッチスクリーン(スマートフォン連携機能あり)、180度回転する運転席と助手席などなど、快適装備面でもキャンピングカーユーザーを満足させる仕様となっている。
5社がどんなキャンパーを作るか期待!
なお、日本仕様のデュカトのパワートレインは、マルチジェット3と名付けられた最新のクリーンディーゼルの最強版が搭載される予定。欧州仕様のスペックを記すと、総排気量2,184ccの直列4気筒VGターボで、燃料システムはコモンレール式。最高出力180hp(117kW)/3,500rpm、最大トルク450Nm/1,500rpmとなっています。そこに9速ATを組み合わせるということだから、スムースな走りが期待できる。このあたりもキャンピングカーとしては価値になるだろう。
ちなみに、デュカトのスターティングプライスは469万円からとアナウンスもされているが、それはユーザーにはほぼ関係ない話。キャンピングカーとして作り込んでいくと、ベース車の価格を大きく超えるプライスタグを掲げることは確実だからだ。
むしろ、前輪駆動で大きなボディによる広大なスペースを、どのようにビルダーが仕上げてくるのかの方に興味津々というユーザーも多いのではないだろうか。
はたして、デュカトをベースに日本のビルダーがどんなキャンピングカーを生み出してくるのか。その答えは、2023年2月に幕張メッセで開催される「ジャパン キャンピングカーショー2023」で確認することができるはず。
デュカトの正規販売を行なう5社が、どのようなキャンピングカー仕様をお披露目してくれるのか、いまから楽しみだ。
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