自動車の装備の進化は止まらない。なかには「ここまでしなくてもいいんじゃないか」と思ったりするものもあったりする。逆に、「いらねー」と思っていたものの、実際に使ってみると「スゲー」と感動してしまうものも。
今回は、「余計なお世話だよなー」と感じる反面、存在意義はしっかり感じられる7つの装備をピックアップしてみた。
文/藤原鉄二、写真/トヨタ、日産、マツダ、写真AC
【画像ギャラリー】いる? いらない? 心づくしの装備をもっと見る(10枚)画像ギャラリーさらなる進化に期待したい先進装備
●ヘッドアップディスプレイ(HUD)
自動車の情報をダッシュボード内のHUDユニットを通してフロントガラスや透明の表示板上に映し出すヘッドアップディスプレイ。前方を向いたまま情報が確認できることで走行中の視線の移動量を減らすことが目的の装備。視線を外すことで発生する前方不注意などの事故を減らせるのがメリットとされている。特に、高速走行時には非常に有効と言われている。ただし、実際には「目障りだ」、「気が散る」といった声が多いのも事実。
もちろん目障りに感じる時は表示を消せば済むわけだが、それなら欲しい人だけが付けるメーカーオプションのみの設定にすればいいんじゃないかと思う人も多いのではないだろか。
理論的には安全運転に貢献してくれることが証明されている装備なので、今後は普及率が上がることは確実。アナログ世代のベテランドライバーは新時代の装備に慣れるしかないということか……。
●クルーズコントロール
希望のスピードを設定すればアクセル操作なしで一定スピードで走ってくれるクルーズコントロール。運転中のドライバーの負担軽減を目的に開発された運転支援機能で、登場したばかりの時は「未来のクルマみたい!! すごい!! 使ってみたい」と、心ときめいたものだ。
ところが……、実際にはまったく使用せずという人も多い期待外れな装備だったのだ。
カーブが多い、道幅が狭い、渋滞が多いというブレーキを踏むシチュエーションが頻繁に訪れる日本の道路では、ブレーキを踏むと解除されるクルーズコントロールはほぼ「使えない機能」だったのだ。
現在では、レーダーやカメラ、各種センサーを駆使して他車との距離を保ちながら一定速度で走れる追従型のクルーズコントロール(アダプティブ・クルーズコントロール)が普及しているが、まだまだ疑心暗鬼という人も多いのでは? 今後、さらなる進化を遂げることは間違いないので乞うご期待といったところか。
●アイドリングストップ
クルマを停止すると自動的にエンジンがストップするという、環境にとっては至れり尽くせりなアイドリングストップ機能。燃費の向上が見込めるところがユーザーが享受できるメリットと言われているが……。
大容量バッテリーなど、アイドリングストップ車に対応したものが取り付けられているものの、それでもエンジンのオン・オフの回数が多くなることによるエンジンやバッテリーへの負担が大きくなることは事実。
さらに細かいことを言えば、エアコンの作動が安定しない、発進時にもたつき感がある、価格がアップするなどの不満点もある。
ということで、環境には心づくしだが、今のところユーザーにとっては心づくしをあまり感じられない装備となってしまっているのが残念。
コメント
コメントの使い方